妄想なんですが。
高松のプライドを考えると、キンちゃんの誕生日に午前零時を過ぎてもコツコツ待つなんて出来るのだろうかと。ルーザーに仕えた経験のある高松にとって、待ち続ける事なんて朝飯前でしょうが、普段比較的人当たりが良く、親戚にも団員にも優しく礼儀正しく振る舞う事が習慣になっているキンタローですから、相当数の人達に朝から「お誕生日おめでとうございます」と言われるでしょう。
(キンタローなので周囲の団員の出身地、特技、生年月日くらいは暗記していて適度に思い出し、団員を安堵させる事も出来そうかなあ。)
シンタローと、「今日は特別だからね」という顔で闊歩しているマジック、コタロー、グンマに対しては「絶対に今日は外せない」「どんな理由で殺されるか分からない」という緊張感で一杯の本部支部のガンマ団員達。「今年も5月24日は無難に終わるか」と言う恐怖を、キンちゃんの天然なお気遣いで乗り越えているんじゃないかと。キンちゃんにそう仕込んだのは高松でしょう。シンタローやマジック、周囲の親戚達と覇権を争うのではなく、あえて二番手に出て信頼と好意を得ておいた方が良いとの判断。
(始めはキンちゃん、「俺がシンタローに負けると思っているのか」とか高松に言い返しただろうけど。「貴方様は私の一番であるのですから、あえて大多数の一番になろうとなさる必要はないでしょう」という独占欲丸出しの意見が返ってきそう。何故か「それもそうだ」と納得するキンちゃん。)
表で成功を得ているキンちゃんの姿が何よりの高松の喜び。24日の朝一番に従兄弟のグンマがキンタローにハグしながら誕生日おめでとうと言うだろう事も、実に微笑ましいでしょう。
24日の午前零時半頃に、既に高松が誰よりも早くおめでとうを言っていれば、高松はそう感じるかも。高松のプライドは「こんなに私は愛されている」というPAPUWAのグンマの様な種類のものではなく、「世界中で貴方を一番愛しているのはこの私」という種類のものなので、本当に高貴な相手にしか捧げられない傾向のものです。(高松規模の愛が普通の人に捧げられたらその人は潰れされてしまいそう)
グンマの様に如何に(マジックやシンタローから)愛されているのかという自覚故のプライドなら、当然自分からマイペースな愛情表現ないし相手に「僕の事好きならこうしてよ」という要求も出来るでしょう。でも高松の場合、自分発の行為が全てと言うか。
いくら初恋がルーザー様だったからとはいえ寂しい愛情です。我がままにいつまでも自分の愛にこだわれる利点はあるのでしょう。そんな高松を受け入れるのは、大人になったグンマには無理でしょう。ルーザーくらい無頓着で無関心で無愛想な男を前にして、成立にいたった高松の個性かなと。
多忙なガンマ団幹部として、他人まで巻き込んでセッティングしまくった息子の誕生日祝いを仕事で途中放棄せねばならなくなったマジックの姿を高松は見ていますし。「自分なら絶対に好きな人の誕生日は逃さない」と思うかも。
世の中「やりすぎて引かれる」とかいう事もあるんじゃないかなと。ルーザー様なら受け入れるまではいかなくとも高松の奇抜さを嫌いにはならなかったと思います。高松がルーザー様を忘れ得ない理由はその辺もあると思います。息子のキンちゃんはどうなんだろうなあと思います。(グンマやシンタローの態度から高松と距離を置いた方がいいと理解するだろうけど。故に高松を目立たない所に置いて数年間私設秘書にしたとか。隠居高松=新米幹部キンちゃんの黒子。)
というか。午前零時に顔を合わせる様な関係なら別に少々のやり過ぎはいい気がしてきました。ルザ様ともどんな時間帯に高松の顔を見ても驚かない間柄だから、奇抜な発想をもって自分を愛してくれても、同じ様なお返しはしてあげられなくとも、2人はそれでよかったのではと。昔6月12日の午前零時頃に、ある意味研究所がうるさかったとしてもハレあたりが適当に誤魔化していてくれていそう。 |
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