独断と偏見のミドルズ考察2日目です。
■高松が「嫌な男」と思われがちなのは仕方ないですが、仕事での信頼は厚いと思っています。健康そのものの団員からは煙たいドクターでも、どうしても高松に頼らねばならない層もガンマ団にはあると思います(頼らねばらならないのと信頼する事は別だけど)。マジックがコタローの身体を高松に預けた事があるだけで、高松がガンマ団の中でどういう医者なのか分かる気がします。ただし高松を中学生くらいの頃から知っているマジック故の判断なので、「嫌な男」という印象が未だに濃い新総帥については(略)。
■サビは医者を悩ませる患者だった思います。年齢に逆らった生活をしている上に、過度の贅沢と若い恋人との新しい生活は、寿命が縮む一方だったと思います。サビは高松の医者として友人としての忠告を無視したでしょうし、もしサビがシンタローより先に他界したら高松は何を言われたんでしょう。
(そう思うとルザ様の死がガンマ団では公式で「戦死」扱いなのは、ルザ様の高松とキンタローへの最後の思いやりだったのかもしれません。逆賊の縁者として彼等が扱われる事が無いようにとの。※竹淵はルザ様の死の前、ルザ様とマジックに溝が出来ていたかもと思っています。)
治療途中でも医者を代える事はあるでしょうが、青の一族の身体なんて普通の医者には不慣れに過ぎると思います。グンマを幼い頃から見て、マジックやハレの身体も知る高松だからこそ、患者らしからないサビの主治医もやっていられる訳で。シンタローが何を言っても代理の医者はいなかったでしょう。サビも主治医が高松だから、傍若無人なまま過ごせたのだと思います(仮定)。
キンタローは「お前は医者としてサービス叔父上を診てくれればいい。つまらない行き違いは俺が聞く。」と高松に言ってくれたかもしれません。でも体に異変を感じたサビが、「美しいまま死にたい」とか「ジャンの腕の中で死にたい」とか言い出したら、家族も医者も冗談だと思って聞き流すしかなかったかも。サビの「普段」を思うと、加齢していく自分が許せなくて何かよくない事をしていたのではと思います。
■サビなので高松の医務室に勝手に入って行って薬を持ち出したとか。サビは高松に無茶を言ってアンチエイジングの薬品を作らせるくらいはしたでしょうが、高松も気休め程度のものしか出さないから、腹を立てて薬品庫まで押し入ったとか。または、「若いまままジャンの腕の中で、美しい朝焼けのなか死にたい」と決めて、実行するために劇薬を持ちだしたとか。(心中騒ぎじゃないあたりがサビらしいと思う)
高松とするとサビと喧嘩してでも止めるところです。ですが普段から威圧的で、いつも高松(高松にだけじゃないけど)をある意味見下していて、最近殊に体調のよくないサビと、サビに「私に嬰児すり替えしようと吹き込んだ」という潜在的な恨みを永年抱えていた高松なので、一度喧嘩すれば仲直りは難しいでしょう。「叔父さんは高松の薬を飲んで死んだ」という所だけシンタローに伝わってもめそうです。
■サビがそんな危険な願望を持っているなら、高松やキンタローがあたふたするのではなく、側にいるジャンが「年をとっても俺にはお前が美しく見える、馬鹿な事は考えなくていい、お互い体を大事にしよう」と言えば違ったでしょうが、ジャンなので若くて綺麗なサービス以外は認めなさそうです。サービスも若く美しい自分でなければジャンが愛さない事を知っていての選択なのかも。
人間の体というものをほとんど理解していないジャンには、サービスの命が自分の腕の中で絶えても何が何だか分からなかったと思います。普段から朝起こしても起きないし、話しかけても機嫌が悪ければ返事をしないサービスなので、何日か放って置いたら異臭騒ぎがして、何が起きたか使用人達が気が付いて大騒ぎになったとか。高松も一族の体に異変とくれば呼ばれますが、もうする事が無かったでしょう。
シンタロー(とグンマ)は「お前は医者の癖にコタローも治さなかったし、叔父さんもお前が殺したんだ」と怒鳴るし、ジャンは「サービスを目覚めさせてくれ」と無茶を言うしで、キンタローがいなかったらキレていただろう高松。淡々と死亡診断書等を記入した後は警察に任せて、キンちゃんに支えてもらいながら隠居先に一時いるとか。
キンちゃんも報道陣への対応や葬儀の段取りで忙しいけど、大部分はマジックとハレに任せて(自分には母親の様な)高松の側にいようとするのかも。そういう時は口うるさいかもしれない従兄弟達に、特戦をにらみつけた時のあの眼をしたりして。
(青の一族の変死事件なんて、地元の警察でもシャットアウトされて闇から闇に葬られそう。一族というかシンタロー(とグンマ)の矛先は他人の高松に向かうんだろうか。マジックとハレが高松をかばっても、結局主人公の甘さが前面に出そう。) |
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