南国&PAPUWAについて、「楽しいギャグのままで完結して欲しかった」という意見を時々目にします。自分も両作品のテレビアニメの楽しい雰囲気が好きなのでそう思います。同時に思うのは、それはすごく難しい事なんじゃないかという事です。
特定のキャラに入れ込むとか、既存キャラ達の崩壊とか、元々瞬間風速が全てっぽい作品だったとか、男性だけじゃやっぱり話回らないよとかいう突っ込みもありますが、どんなに愛されたギャグの名作も、いつか最終回に向かって迷走していくのかもしれないと思います。ジャンプでも過去、いくつもの有名なギャグ漫画が右往左往していましたし。
あと、PAPUWAだと心戦組のメカの数々は、山南の趣味なのか素直に可愛いと思うんですが、ガンマ団のメカの方が(略)。グンマも変にひねらないで、「ネコ型」「クジラ型」とナチュラルな形のメカにすればいいのに、どこへ向かいたいのか。多分キンちゃんがメカの中身を作って、外装をグンマが施したのでしょう。キンちゃんなら高松が遺して行った設計図通り作りそうです。「少年漫画」のメカニックデザインって結構大事だったと思います。
キンちゃんって ■インスタント的な実績・能力を好む原作者の御贔屓だった事があっただけに、異様に高い立場。 ■でもマンセーされつつ過労気味なのは、過労させる事以外で見せ場を思いつかれなかったのだろうか。 ■趣味はプラモかHOゲージじゃないだろうか。 ■愚痴れるのは高松にだけだと思う。 ■28歳って下の年齢から見れば立派なナイスミドルだから。慌てないでいいと思う。 ■PAPUWA序盤で過労気味のキンタロー様の頭の中に、「ここに高松がいれば」という思いがグルグルしていたのかと思うと和む。大丈夫、高松も同じくらいキンタロー様に会いたかったから。
南国はルーザー様やコタローを物語の争いの戦犯にして、マジックやシンタローは無傷で終りました。何故か高松だけ入院騒ぎに。ルーザー様もコタローも、マジックの家族でなかったら幸せだったろうと思います。マジックは南国でよく「青の一族だから」と言いますが、「いやいや、あんたの家族だから皆苦しむのでは」と読みながら突っ込みんでいます。
PAPUWAはマジックやコタローが家族としてまとまっていく話さえ積み重ねていってくれればよかったと思います。マジックの直系であるシン・グン・コタの温かいお話をいくつか見たかったです。主治医としてロイヤルファミリーを見守る高松とその「息子」、「故人である父」のサイドストーリーは、自分で勝手に脳内で作って楽しんでいます。
原作者の価値観で言うと、アラシヤマやウマ子ちゃんの様な「好きな人のために頑張って働き、尽くし、かつ自分も変わっていく」というキャラは美味しくないらしいです。耳を疑うと言うか、そんなキャラこそ素敵だと思います。(この価値観が未だに信じられないのでカミヨミを読んでみようと思います。菊理ちゃんが見てみたいです)
南国&PAPUWAのキャラには好きな食べ物の設定もありまして、ルザ様はトマトとモッツアレラチーズだそうです。サービスの好物がワイン、ハレが肉なので、イタリアンな家族の夕食の場を想像させておいて長兄の好物が寿司であるオチ。英国紳士なら誰かローストビーフって言えばいいのに。(仮に食生活の参考にするなら、昔の英国の上流階級はイタリアンよりフレンチだったと思うんだが)
若い高松がプランターでミニトマト作って、お昼にルザ様に捧げている姿を想像しました。高松の趣味って妥当な所で園芸だそうですが、ルザ様の好物がトマトとモッツアレラチーズと知れば、水牛のフレッシュチーズを自家製する事は難しくとも、トマトの栽培なら高松の得意とする所です。(でも高松なので材料と時間さえあればチーズ作りそう)
うきうきとお昼にお弁当箱に入れた朝どりミニトマトをルザ様に見せようとした途端に、「サービスを待たせているから」と言って去っていくルザ様と、見るに見かねて、一緒にミニトマト食べてくれるハレかマジックも想像しました。こういう少女漫画一直線な高松の妄想が自分の好物なんですが、恐らく原作者としては、サビの勝ちなんでしょう(※ルザ様は冷たいと言うより言われないと分からない人なだけ)。勝ち負けの問題じゃないんですが、キンちゃんは美貌の叔父貴からよりも、他人の医者から愛情を得て大きくなった気がします。 |
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