■マクロスFのシェリルについて考えていました。インタビューでの監督のシェリル観は余りに冷静でした。「生活感が無い」「アルトと結婚して子供を生んでも自分は育てないで芸能活動をし、子供を育てるのはアルト」「10代の内は兎も角30代くらいで女優も始めて、役の上での恋人に目がくらむだろう」「わがまま」等、だった気がするんですが違っていたらすみません。
女性らしい愛情と女の子らしいデリケートさあふれるシェリルが好きなんですが、監督の思うシェリルの方がバランスがいいと思います。もしシェリルが家事も出来て、友達が沢山いて、好きな男を立てたられる気遣いもお手の物だったら出来過ぎています。「わがままな所が可愛い」「料理が下手でも頑張るシェリルが可愛い」「アルトの事好きだから突っぱねたりするんだよね」とか思うのは、見ている側の勝手なのかもしれません。
高松もダビンチみたいな活躍しながら、悪役に突っ走ってくれれば、見ていて悩ましくないかもしれません。「偏屈な狂科学者があんたヒロインですかと言うくらいの恋をしている」って、これで高松がサビ並に劇中で甘やかされる立ち位置だったら、チート過ぎたでしょう。高松の科学・理工学・生物学・医学へのエキスパートぶりって、彼の場合、チートと言うより単純な自己防衛に近いと思います。好きになった人が悪い団体の科学者だっただけとも。
■先日、自分はミツヤ好きなんだなと思いました。コタローとマジックの劇中での描写の物足らなさを脳内でフォローし、「南国〜PAPUWAの大風呂敷を何故ここで畳まない」という突っ込みさえ呑み込めば、ミツヤは出るべくして出た男だと思います。ミツヤはパプワワールドの大風呂敷を畳む事には貢献しなかったですが、ルーザー様の過去をのぞく事が出来たので、自分は彼を知り合いの様に思いました。
以下はミツヤの貢献いくつか、妄想込みです
■マジックの代以降の青の一族の狂いぶりの説明が、彼一人の存在でつけられます。「好きな人には例え自分の勘違いだったとしても黙って貢献」という、トンデモ屁理屈のスタートがミツヤの沈黙だったと思うと、妙に納得出来ます。(話し合いしないのか)
シンタローと伊達衆のエピソードに、「過労のシンタローを寝かせておいて皆で敵を撃退」というのがありますが、「黙って貢献」の余波はついにここまで来ていたかと思いました。本編のルーザー様と高松がいまいちコミュニケーション不足に見えるのは、ルーザー様の高慢と、高松の卑屈なまでの低姿勢だけのせいではなく、ルーザー様を一時期指導していたミツヤの「寡黙」さからかと思うと少し救われます。
ルーザー様は好意を持っている相手に黙って接するのが身についてしまったのでしょう。もう少し生きていれば、自分の子供を育てる高松を見て、「コミュニケーションっていいな」と思う様になったでしょう。
■マジックの日本趣味がいつどこで始まったのか分りませんが、欧米のジャポニズムの雰囲気にマジックが染まったのでなければ、マジックの代での「日本趣味」の祖はミツヤという事になります。金髪碧眼で出身が日本なのかという突っ込みは、ミヤギにも言えるので気にしません。
一族至上主義っぽいルーザー様が、多少優秀でも日本人の男の子なんて好んで近づける訳ないと思っていましたが、ほとんど唯一の話し相手だったミツヤが仮に日系だったとするなら、日本人の男の子に対して抵抗はなかったと思います。(妄想だけどありがとうミツヤ)
■ミツヤもルーザー様も死ななかったら、高松は嬰児交換に走らないでしょう。そうなると当然のようにミツヤはキンちゃんを暗殺者にしようとすると思います。ルーザー様もミツヤの意見を聞こうとすると思います。ミツヤがマジックや自分、サビ、ハレのために奔走していると、ルーザー様は信じていますので。
ルーザー様の部下に過ぎない高松は、マジックの側近のミツヤの意見に従わないといけません。ですが高松は「ミツヤ様だって部下の一人でしょうが」という反感と、キンちゃんを暗殺者にさせる事への疑問から、捨て身で抵抗しそうです。ミツヤがルーザー様の後継ぎとしてキンちゃんを暗殺者に育てるつもりなら、ルーザー様の暗殺の仕事は自分が引き継ぐから、キンちゃんが暗殺稼業に進むのを遅らせて欲しいと思う高松。高松はルーザー様にキンちゃんの進路についての懸念を話し、高松が捨て身になっている事を知ったルーザー様が、あらためて兄に子供の進路相談する展開に。
高松VSミツヤって見てみたいです。「好きな相手のために黙って働く」のと、「好きな相手のために言うべきことを言って、望ましくないものから守ってあげる」って似て非なると思います。好きな相手の事でも、思い込みや偽善、失敗や誤解が起きそうなので。高松は傲慢な男ですが、ギリギリのところで相手を尊重しそうです。 |
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