■PAPUWAのキンちゃんと言えば、怪しいハウツー本ですが。家庭教師代わりだった高松が側にいない分、必死で埋めようとしてたのかなと思いました。怪しいハウツー本と言ってもビジネス的な人間関係についての本がメインらしいのがキンちゃんらしい所でしょうか。理系知識・技能面は既に身についていると見えます。
少女漫画でありそうな展開、「テンプレな理想像目指してハウツー的な自己改善に邁進し、なんかおかしいと自分でも思っていた頃に好きな人から自然なお前がいいと言ってもらう」を、キンちゃん&高松でしていそうです。どっちがというのではなく、両方から。
高松はどんなに努力して科学を極めても、生まれながらにしてルーザー様と同じ地位と美貌と秘石眼を得ているサビに、複雑な思いを抱えていると思います。多分終生その思いは変わらないでしょう(なので高松は降ってわいた上に、面の皮厚く科学になんて進んだジャンに対し、いつ彼を刺殺しても不思議じゃないくらいの敵意があると思う)。
無理しがちなキンちゃんに高松が、「貴方は今のままでとても素敵です」と言う事は出来ても、キンちゃんには半分くらいしか伝わらないかもしれません。癒しや労わりは一方通行じゃ成立しなくて、思いが通い合わないとダメなんだろうなと思いました。お父さんにはその余裕がなかなか無かったと思うので、キンちゃんには頑張って欲しいなと思います(頑張ると言うか。高松大好きって毎朝毎日言ってはどうだろう。)
■荷風の随筆を読んでいます。荷風は長命でしたが医者嫌いで、最期は自宅で一人亡くなったそうです。逆に谷崎は頻繁に受診しています。当時の描写など読むと、往診が多かったようです。谷崎の作品には細雪に櫛田医師、鍵にも主人公の主治医がいます。漱石の小説だと往診より入院の描写が多い気がしますが、漱石が多病に過ぎたせいでしょうか。行人、明暗等後期の作品では病院内の描写がいくつかあります。
医者嫌いの荷風曰く(概要)。「医者が患者に当たり障りない事を言うのは、新柳二橋の芸者が障りのない事をお客に言うのと同じで信用できない。医者なんて彼女達と同じ様にお客に媚び、売名に走っている」そうです。いかにも荷風が思っていそうな事です。荷風はどんな職種でも「プロ」を信用しない人でした。
全然関係ないですがPAPUWA終了以降、コタローはキンちゃんの提案通り受診しただろうと思います。多忙なシンタローに代わり、少し医学をかじっただろうキンちゃんが「世界でもトップクラスの医師」の受診に付き添ったとして。シンタローの数少ないお気に入りのキンちゃんが、シンタローの溺愛するコタローの受診に立ち会うのは自然ですが、キンちゃんの気持ちが従弟への心配と同じくらい、目の前の「医者」に向いていたとしたら。高松の腕は信用に値しても、彼の態度は荷風の指摘そのものかもしれません。
■Gガンを見ています。ネオホンコン編中盤まで来ました。「ファイターなんてまともな人間のする事じゃない」と序盤で言っていましたが、確かにあれだけ巨大な力を一度得てしまえば、どんな人でもおかしくなりそうです。あと、星矢で氷河をされていた橋本さんの声が聞けて嬉しいです。以下は雑感です。
■ヒロインはレインではいけないのか。 ■ネオホンコン編以前はファイト一徹なドモンと、ドモンを支えてばかりのレインに焦れたが、ゴッドガンダムの整備等の「ドモンを支える」というレインの独壇場に他の女性が入ってくるとは、こんな思いをしないといけないのか。 ■物語の前面に出てくる女性が少ないので、アレンビーの参入は必然だけれど、レインが納得する形での参入にして欲しかった。まさかGガンで三角関係を見るとは思っていなかった。もっとアレンビーはしっかりした娘だと思っていた。 ■アレンビーは多感な年になってもファイトしかない生活だったから、ファイトを通じて気が合ったドモンを特別に思うのは仕方ない。恋愛に近い感情になるのもあり得ると思う。でもネオスウェーデンのファイターとしての立場をわきまえない娘だったとは思わなかった。年少キャラならサイ・サイシーもいるが、御付きの2人のせいかファイトだけは真面目だし。 ■生真面目にネオジャパンとの調整や、日々ドモンの面倒事に付き合ってきたレインが可哀想だ。レインはいつでも自分のために働くとドモンは思っていて、それは間違いじゃないがドモンを嫌いになりたくないので、ドモンにはいろいろ頑張って欲しい。(そして成果をいつかレインと分かち合ってほしい)
■なんていうか、ドモンはアレンビーを降ってわいた「弟」くらいにしか思っていないと思う。レインが自分の腕に絡んで来たら、絶対赤くなったりするはず。アレンビーの思う「ドモンと2人」と、レインが大切にする「ドモンと2人」では歴史も重みも責任も違い過ぎる。ドモンは誰にでも「俺達」「2人」とか言っちゃう人なので、アレンビーも被害者といえば被害者なのか。 ■レインを戸惑わせる女性は、ナスターシャくらいの大人の女性であって欲しかったが、視聴者にアレンビーの若さは伝わっても、ナスターシャの色気は難しかったか。ネオアメリカのシャーリー達は健気で好き。マリアルイゼも彼女なりの必死さと、ジョルジュとの相性の良さが好ましい。 |
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