■モーパッサンの短編集を読んだんですが。「ある青年がふとしたことで女性の髪の毛の束を手に入れ、あたかも理想の女性が側にいるような幻想を抱くに至り、髪を愛撫し出し、幻想・妄想・幻視?幻聴?が自宅で収まらず、髪の毛の束を持って劇場に行き、妻が同席しているように振る舞い、周囲が彼の異常に気が付いて精神病院に入れる」と言うのがありました。
自分も寸ででこうなりそうです。原稿を書くのが楽しいのは、自分がその世界にいる様な錯覚に陥るからでしょう。「マンガで分かる心療内科」に他人事じゃないリアリティを感じます。(昔から生徒手帳の中にアニメ雑誌の切り抜きとか入れて登校するくらいのオタクだったけど)
■上記の短編集に、「ある青年が下宿先に恋人を連れ込んで、管理人の女性に見つかって怒られ、娘に逃げられるが、管理人の女性といい感じになって終わる」という短編がありました。
貴方は女性なら誰でもいいのかという憤慨を通り越し、滑稽譚です。いま二次創作している年下×年上において、年上が年下を可愛いと思う瞬間の参考にさせてもらおうかと思います。生活態度を説教しながら青年のなすがままな年上の描写がよかったです。
(キンちゃんも高松に何かしら説教されながら段々嬉しそうな顔になりそう。高松の神経が自分に向いているから。でも本気で怒らせるとしばらく機嫌悪そう。何だかんだ言ってキンちゃん、高松、ルーザー様は真面目だなと思う。アスも真面目な性格だと思う。
※「はかりごと」は相手と何かしら通じるものがないと有効じゃない。PAPUWAのアスの策謀が空回りし、南国でも結局悩む役どころはルーザー様だったのを思うと、キン高を含めて真面目な人達だけのコップの中の嵐が起きる。)
以下は南国&PAPUWAのシンタローを理解しようとしての雑感です。
■原作者が青年×少年に萌えきれていない気がする。男性×女性のカップルを死んでも描かなそうな原作者なので、兄弟愛を色恋の代替物として描くのは分かるけど、社会的な倫理観によるためらいと言うより、少年受でも原作者が突っ切れていない気がする。ナイスミドル×青年の方が萌えやすいんだろうか。
■PAPUWAでリキッドが主役級の扱いなのは、南国でシンタローが「赤の秘石の番人として島に残る」選択をしなかったから。南国におけるシンタローの分岐点はこんな感じか。
■ジャンと合体して赤の秘石の番人として、マジック一派を叩く。→原作者のマジシン萌えのせいか没 ■青の秘石の番人として、赤の秘石の番人&一族(パプワ)と戦う→原作者が青の秘石の番人の扱いを見極めていないせいか迷走 ■南国初期通りにマジック一派からコタを救い、兄弟仲良くガンマ団から離れて暮らす→シンタローがコタを持て余すと思う。コタは青の一族の子供なので、コタの悩みはシンタローでは結局は理解出来ない。シンタローにはマジックがさせてくれていたような贅沢な暮らしを続ける経済力がない。 ■子としてマジックの悪事を叩く→マジックがいないと贅沢な暮らしが出来ないので、マジックに文句を言うくらいは出来ても家出程度の反抗しか出来ない。
■親を糾弾する役は急遽、新顔のキンちゃんが果たすことになった。シンタローには「コタの兄」「マジックの息子であり断罪者」「赤の秘石の番人」「青の秘石の番人」「ミヤギ達の友人」「パプワ達島の住人の友達」「サビの崇拝者」と色々役目があったけど、それぞれジャン、アス、リキッド、キンちゃん達に役目が分散されてしまったと思う。
シンタローにまつわる物語を原作者がどう考えていたのかは分からないけど、浮かんだアイデアを一人のキャラ、一つの物語、一つの作品に仕上げる事が不十分だったのでは。青の一族でないシンタローには、一族の苦しみが心身レベルでは分からないし、赤の一族とも疎遠。ガンマ団の運営はマジック等ナイスミドル陣がいないと困るし、島にはリキッド・ソーちゃんがいる。 |
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