「マンガで分かる心療内科」を読んでいます。本筋以外のギャグが面白くて、思い出し笑いに襲われて苦しいです。この本を読んで「・・・なのは自分だけじゃない」と思うと気が楽になりますが、深みにはまらない対策は練ろうかなと思います。
以下は雑感と妄想です。
■ルーザー様が自死に近い死を選んだ理由は色々あったと思いますが、ルーザー様は真面目な方だったのだなと思います。真面目だからミツヤの言う事を聞き、一族の決まり通りに兄の覇業を手伝い、「キンちゃん」をもうける事にしたのでしょう。一族の多くを殺してしまったので、「とりあえず」部外者の高松を使用人代わりとして近づけたのがルーザー様の転機だったのでは。
（普通は上官の身の回りの世話なんてサボりたいだけだろうけど、高松の場合、自意識が低めなので「アイロンかけ直せ」とか言われると「この人は私の仕事をちゃんと見ていてくれている」と喜びそう。ルーザー様以外の上官からダメだし受けたら、キレて反論して終わらせそうだけど。）
高松は団員である事以外に青の一族とは全く関係のない男の子だったと思いますが、真面目さにおいてはルーザー様に近いものがあります。ルーザー様にマジックと弟二人がある様に、高松もルーザー様を「絶対」の存在と思う様になります。上官として反抗できないから「絶対」でもあるし、「（自分とどこか似ていて）好き」だから「絶対」でもあります。
マジックと弟二人に自分なりに尽くしてみても、あんまり彼等から「何かしてあげたい」と思われにくかっただろうルーザー様が、「何でもさせて下さい」な高松に出会った衝撃や如何にです。真面目な性格同士なので、見ている人があったなら滑稽な程だったでしょう。
■そんな思いが高じるなか、一族の決まり通りに「キンちゃん」をもうけるルーザー様に、「父になる」プレッシャーが襲い掛かります。ルーザー様なので「キンちゃん」は淡々と使用人に任せようと思ったでしょうが、「キンちゃん」の受け入体制万全の高松が側にいる謎。
今までの自分の殺戮の履歴と、新しい命と新しい家族の未来を思った時、ルーザー様は混乱したと思います。ライオンパパも軍人にして父でしたが夫人がいません。好きなように息子達を扱えました。ルーザー様には高松がいます。「自分の幸せ」は求めないにせよ、「新しい家族達」の幸せも求め得ない自分の罪深さが、ルーザー様を苦しめたかもしれません。
■そしてサビの恋愛事件と自傷行為が起きます。ルーザー様が高松とキンちゃんを置いて遠くに行く衝動を感じても、避けきれなかったのかなと思います。キンちゃんに自分を殺させる事で、自分の罪をつぐない、キンちゃん（と高松）には幸せになって欲しかったのだろうと思います。
もう少しだけ耐えてくれたなら、（サビとジャンにわずかでも自制心があったなら）、「息子と高松のために生きる」ルーザー様が見られたのだと思います。
■キンちゃんに息子がいたら、養育担当は高松だろうと思うんですが。英国の上流家庭風の子弟＆家庭教師として。構図だけだとカミヨミの八俣に似ます。
うろ覚えですみませんが、確か八俣は天馬の父を慕っていて、蘭大佐に対抗心を燃やし、天馬を（一方的に）溺愛し、天馬の息子にも愛着を感じていたと思います。八俣の能力や立場を思うと、天馬の力になれる男なのは分かるので、変なテンションで描かれなければ、もっと自然で美味しい男だったと思います。原作者は死んでも「相思相愛」が描きたくないんでしょうか。
蘭大佐と天馬の父や、菊理嬢と天馬の様な男女カップルの場合は、多く語らなくともいいと思います。ですが八俣（や高松）の様な「不自然」な関係の場合は、描写が難しくなるはずなのですが、原作者は気にしないというか、冷やかし半分なんだとうなと思います。
■南国の頃は勢いで名古屋ウィローに平気で、「男に操を奪われる」と言わしめていた原作者ですが、カミヨミの様に勢いより惰性が目立つ時期の作品に、無暗に八俣の様なキャラをぶっこむのは危険だった気がします。八俣はいい男だと思いますが、夫・息子・孫（男児）に一方的な愛情をぶつけられる蘭大佐が気の毒です。
（※南国当時ウィローの「男に〜」発言の意味が分からなかった。「女性作家が描くギャグ漫画」「土曜日のお茶の間で見るアニメ」だったパプワくんの世界の「横顔」を垣間見たのは、アニメ誌でシンタロー受の同人誌通販記事を見た時だったと思う。今でもって「嗜好」レベルの話かなと思う。素直にパプワは「ギャグ」「生物」を楽しむ選択肢もあるわけで。） |
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