くどいですが南国・PAPUWA雑感です。零細サークルでも節度は必要ですが、零細である事に甘えてしたい放題かもしれません。高松が大好きです。劇中で好き放題言われているキャラの方が好きです。(高松が作るご飯は普通に美味しいだろうと思う、多分味は甘め。)
■ルーザー様はいい男だと思います。真面目な人なのでジャンを殺した件をサビに黙っているのは辛かったのでしょう。サビに「優しい理知的な兄」と上っ面ばかりの親しみを向けられる事は我慢できても。ジャンを殺す件はマジックの指示で、ルーザー様は実行犯であっても主犯ではなかったと思います。キンちゃんに対しても、「優しい父」を演じる事はなく、罪深い父ですまないと涙をこぼすのですから、流石、高松が愛しただけのいい男です。
(マジックはシンタローに嫌われたくないから無駄にいい子ぶるけど、ルーザー様はキンちゃんと高松にいい顔する気はないらしい。高松がルーザー様の困った面も知っているからか。)
(南国終盤で涙をこぼしたキャラと言うのは意外と少ない気がする。号泣したのは主に高松、グンマ、キンちゃん、ルーザー様、コタだった気がする。ルーザー様はずっと泣いていた。続編のPAPUWAが迷走した理由には作者の萌えや経年劣化以外にも、既に南国で大事な設定がいくつも崩壊した事を挙げていいと思う。尺の問題じゃなくて、何年経っても物語が計画的に構築出来ない傾向の原作者だったという事かなと思う。)
■「マンガで分かる心療内科」に「女性は赤ちゃんを見ると癒され、男性はセクシーな女性を見ると癒される」とありました。男性の気持ちは分かりませんが、赤ちゃんの笑う顔は自分でも見ていいなと思います。
この理屈からいうと、南国&PAPUWAの原作者の描くキャラの大半は常に癒されません。セクシーな女性はおろか、少女も母親もほぼ不在の世界です。妻も母も女兄弟もなく、一人でコタと向き合ったマジックのストレスを思うと恐ろしいです。シンタローとコタを育てればいいじゃないと思いますが、シンタローをコタに奪われた様にマジックは感じたと思うので、収拾つきません。
■多分原作者(※女性)に「赤ちゃんに癒される」という感覚が薄いんじゃないかなと思います。育児は大変とかいう現実路線じゃなくて、ひとかけらも「子供(女児含む)」「家族(母等女系家族含む)」の描写に癒されない傾向なのかなと漫画を読んで思います。
異性に性的に求められるのって、そんなにいいもんじゃないと思うんですがどうでしょう。リキッドが冷静さを欠いたトシさんに追われる姿は、原作者がよかれと思う表現だったとしたら、自分には理解出来ません。トシさんはちゃんと年相応のいい男なのに、変な描写多いなとかわいそうに思います。
■高グンについてなんですが。 ■南国中盤までは相思相愛の高グン。年相応の関係になっていてもいいかなと思う。高松がギャグキャラでよかった。高松が肝心な時に心を閉ざしても、「僕のお父さんのせい」と思って高松を許し、理解に努めただろうグンマ。
■南国終盤の崩壊していく高グン。 ■高松に復活愛の兆し。愛した人と育てるはずだった子供、しかも顔も性格も瓜二つの男の子の存在に気が付き、グンマを置いていく高松。「貴方の父はマジック」という、物語が崩壊するような爆弾発言をするわ、グンマより大事な子がいる様な顔するわ、これが男女関係なら脱いだ靴のヒールで高松の頭を殴りたいだろうグンマ。
グンマは「高松は僕のために24年間も嘘をついていた」と思いたかっただろう。でも高松はグンマと楽しそうに過ごしている様に見えても、「グンマは自分などといてはいつまでも幸せになれない」と本気で思っていそう。「自分がするグンマのお世話は所詮親子の真似事であって価値はない」とも思っていそう。
グンマを手放し、サビやマジックの側にグンマを届ける事が高松最大の誠意だったけど、高松を家族の様に愛していたグンマにはショックが大き過ぎる。南国後、療養中の高松と話をしようにも、高松の枕辺にキンちゃんが陣取っているので、二人きりにもなれない。
■南国・PAPUWAの一見複雑な人間関係は、「男女」になぞらえると分かりやすいですが、高松については「教師」「医者」の顔もあるので応用出来ない時があります。グンマを異性の様に愛した事もなくなかっただろう高松ですが、肝心な時に性別を越えて保護者の顔をするから、グンマには高松はいつまでたっても腹立たしい男かもしれません。
キンちゃんは高松に対し、自分の機嫌で生徒の顔をしたり、恋人の顔をしたりすると思うので、グンマ程はストレスがなさそうです。っていうかキンちゃんが真剣な時に「キンタロー様お可愛らしい」と喜びだしそうな高松が憎たらしいと言うか好き過ぎるというか。「俺をちゃんと見ろ」とか怒り出すだろうキンちゃんが好きです。 |
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