■一年ぶりくらいに細雪を読んでいます。細雪も構想が中途で変わったらしい小説ですが、読んでいると谷崎には「書きたいもの」がキッチリあったのだなと分かります。細雪を読んだら今度は「鉄」の祖・宮脇俊三氏の本が読みたいです。 ■週内に入稿の予定です。無事春コミでお届け出来ましたら嬉しいです。タイトルは「その医者とダイコンは俺の家族だ」です。ルーザー様、高松、キンちゃんが沢山出て来る漫画と小説で58項、A5オフセット、200円です。
■夏はこんな本になるかもしれません。
■高松琴平電気鉄道(通称ことでん)と、ルーザー様存命パラレル・ルザ高&キンタロー坊ちゃま。四国に一度は行くんだと譲らないキンタロー坊ちゃまを、学会の寄り道で四国入りさせるルザ高。 ■学生寮が工事で一時的に住めなくなるので身の寄場を探す10代高松。マジック邸に行けば召使としての身分になるが別に気にしない高松。高松をそんな扱いにするのを拒むルーザー様、何故か屋敷にあったメイド服。 ■キン高で日常漫画 仲良し母と子 高松大好き
■PAPUWAのコタの扱いが軽いなあと思っていましたが、自分なりに理由を考えてみました。偏見です。
■南国で主人公の弟、PAPUWAで主人公のコタだが、原作者的にコタに「こうなって欲しい」というのはないと思う。コタだけじゃなくて、ほとんどのキャラに「こうなって欲しい」なんていう明るいものがない。PAPUWAのコージ・アラシヤマ・ウマ子ちゃんの関係が好きだが、あれは原作者のアラシヤマいじめらしい(なんで?どこが?)。
コタにお母さんがいなかろうと、閉じ込められていようと、眠っていようと、記憶がなかろうと、父や兄と打ち解けていなくとも、原作者に痛痒がないのならもうどうしようもない。とりあえずコタには受診してほしい。主治医にかかっていたのに、主治医がコタの兄と上手くいかないせいか途中で隠居してしまったから。
■原作者がコタと言うか「子供」の幸せを願う様な漫画を描くだろうか。全く作品に子供が出てこない訳じゃないが、大抵不幸のどん底に叩き落される。(話の盛り上がりを不幸・残酷・陰惨な展開で作ろうとするので、余程のお気に入りキャラでないと大抵どん底。でもリキッドの持つ「永遠の命と若さ」の異常さを感じない原作者なのでもう分からん)
■PAPUWAのメインはコタではなく、最初から最後までリキッド。PAPUWAを描きながらリキッドを盛り立てる構想が出来たのではないと思う。言葉を選ばないで言うなら、「どうでもいい他人の子供と動物を愛想よく世話する健気で女神様みたいなリキッド」を描き出すために登場するパプワくん、チャッピー、島のみんなであって、コタも「来ただけ・帰るだけ」
■PAPUWは1〜14巻までリキッドのためにあるので、青の一族が(医者込みで)仲良くカレーとか食べる場面はない。仮に何となく身内(と医者)が寄り集まっていても、「そういえばリキッド君は」みたいな話になる。(なんでサビがリキッドの話を親しげにするのか理解に苦しむ。ハレの部下なんてサビにはボロ雑巾みたいなものじゃないか)
■よくキルラブが描かれたなと思うが、あれは原作者のキンシン萌えだったのかもしれない。カラーの高松をありがとう。多分イラッとしているキンちゃんの横で、「心配させないで下さい」と高松が縫合して間もない傷を押さえながら言えば、キンちゃんは無意味なケンカなんて放り出して来ると思う。
というか「シンタローがキンちゃんを仲間として受け入れた」描写が南国にゼロではないと認めるが、個人的には高松ありき。高松が強く「キンタロー様には血縁と仲良くしてほしい」と願っているのでいいや。マジックとの関係に対し、結局自分だけマジックに守られ、コタを疎外する流れだったシンタローと、母を通じて命がけで父と向き合えたキンちゃんって、キンちゃんがおっとりさんでもあるからいいけど、なんか扱いが不平等。
あと。シンタロー捜索のためにレーダーを作った功績がキンちゃんのものになり、高松がまた隠居生活に戻る姿が想像できる。「レーダーはこの俺が作った」とキンちゃんは言わないと思う。高松が正当に報われ、愛される日を願う(原作者には無理だからあくまで自分が願い、原稿にするだけ) |
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