madeingermany

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...... 2014年03月28日 の日記 ......
■ 啐啄   [ NO. 2014032801-1 ]
雑感です。

■南国&PAPUWAのいい所は「キャラの頑張る姿」だったと思う。テレビアニメ南国&PAPUWAの珍妙な環境において色々悩みを抱えているシンタローやコタの描写がよかった。
■懸命に生きていれば悩むのが普通だし、「悩んでいるキャラ」と一緒に頑張ろうという気持ちになる。

■だが南国の途中で何かが変わった。
■リキッドは誰かから無理に番人にさせられた訳ではない。ディズニーが好きと言う勝手な理由で職場から孤島へ逃げて行っただけである。そんなリキッドを心底理解するのは難しい。リキッドの「健気に耐えるキャラ」描写は、原作者が本気でリキッドをいじめている訳でないので、説得力が薄い。

(つまりリキッドは「頑張るしかないから頑張って」いるのではなく、言い方が良くないが、「お嬢様」な番人である。ガンマ団にいた時から勤務態度は「お嬢様」だったし。南国&PAPUWAに「耐える」キャラのランキングがあるなら。上から50位くらいまではリキッドじゃないキャラが占めると思う。)

■「虐げられるキャラ」に感情移入していた原作者が、いつのまにか感情移入の対象を「虐げるキャラ」へシフトさせたのだと思っている(リキッドも結局はいじめる方の描写が目立った気が)。サビはいつも被害者顔だけど、そんなはずないと思う。だって(略)。

・・・高松がどうしてサビと友達やっていられるのかと思った時。サビの近くにいればルーザー様の最新情報が手に入り易いという利点もあるだろうけど、「サビは自分が持って生まれた権力・財産・家族・美貌・稀有な性格について理解するどころか感謝もしないし、そもそもサビは文句言うのが仕事で何かに有難味なんて感じ得ない男なのだ」と高松は諦めているのかもと思いました。




■昔、高校生の頃、担任の先生が「啐啄(そったく)」という言葉を教えてくれました。雛鳥が卵からかえる時、卵の殻の内側からは雛鳥が突き、外側からは親鳥が突き、親子の調子が合うと、殻が割れて雛鳥が生まれるそうです。

ルーザー様と高松、高松とキンちゃんはそれぞれ親鳥であり雛鳥なのだとすると。ルーザー様が手荒く高松を叩き起こし、高松がそっと、でも熱心にキンちゃんを起こしたのだろうなと思います。高松はルーザー様に「(乱暴だけど)自分を理解してくれている」と感謝し、キンちゃんも高松に「高松なら俺の事を分かってくれる」と思うのかも。



(グンマは?と思う。ルーザー様が孵化させたのは「科学者」であり、高松が起こしたのも「科学者」であるなら、グンマも「生まれて」然るべきである。でも「青の一族の子供」の覚醒程恐ろしい物はない。マジックの前の世代は大勢いた同じ生まれの男達が誕生した子供をどうにか育てたというけど、グンマにはそんな人がいない。

残念ながら、高松にはグンマを「孵化する」気が今も昔も無いと思う。グンマに中学生くらいで一人立ちされれば、高松が青の一族の家庭に食い入る隙が減る。高松が「ルーザー様の息子」にそれとなく接する機会が減ってしまう。高松にはグンマという、かえらない卵の上に座っている方が都合がよかった。

万が一義侠心を起こして「グンマの目覚め」に高松が付き合った場合、高松はグンマに殺されたかもしれない。コタの周囲で亡くなっていった人達みたいに。マジックはジャンそっくりのシンタローを「殺されてもいい」くらい愛しているから育てたけど、高松には「ルーザー様の息子」の幸せを見届けないで死ぬ気はない。グンマに殺されたくない。

青の一族の「啐啄」に付き合うのは命懸けだ。ライオンパパの世代くらい統制力があればま「育児」が成立するけど。・・・コタのために死ねる人(言い過ぎだけどマジック)、シンタローのための死ねる人(マジック)、キンちゃんのために死ねる人(ルーザー様&高松)がそれぞれいても、グンマのために自分を投げ出してくれる人は、後にも先にもいないのだという事か。

高グンは高松のパフォーマンスの様な気がしてきた。高松は復讐したい男の子供を可愛がる奇特な人ではなく、ルーザー様を追い詰めたもの全てを本当に憎んでいるのかもしれない。)

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