madeingermany

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...... 2014年04月16日 の日記 ......
■ 憎む   [ NO. 2014041601-1 ]
先に楽しい事を書きます。もしルーザー様が生きていて何事もなかったら。グンマを育てるのは高松ではなく、恐らくマジックの使用人達なのでしょう。英国小説にありそうな「お屋敷」のイメージで。

キンちゃんも当然大勢の召使にかしずかれて成人するのでしょうが、何故か一団員に過ぎない高松が育てる事になりそうです。使用人や召使の集団を管理するのはそれはそれで大変だからです。マジックの使用人団がキンちゃんの世話も請け負うのかもしれませんが、ルーザー様の性格からいって「大勢の他人」を一糸乱れず管理するのを面倒くさがりそうです。

マジックの使用人達も、マジック、グンマ、ハレ・サビの世話だけで相当参っているのに、さらに神経質なルーザー様と未知の「キンタロー様」が追加されればおかしくなりそうでしょう。ルーザー父子だけでも高松が別世帯で担当してくれれば、マジックも召使達もホッとするかもしれません。高松が神経質なルーザー父子の眼魔砲で丸焼けになるまで、「彼等」の事は考えなくて済むのですから。

半ば生け贄の様な高松なのに、すくすく育つキンタロー様と、思ったより家事育児に関心があるルーザー様と幸せに暮らしている不思議(※暗殺者集団の幹部一家なんて幸せに程遠いけれど。あとキンちゃんの「部下」「使用人」についての認識が若干グンマとずれると思う。伯父さんちみたいな「部下」「使用人」はあごで使っていい、生殺与奪を握られた者というイメージをキンちゃんは持ち得なそう。お気遣いの紳士誕生。)



■漱石についてです。作品群で、
「どうして結婚するんだろう」
「どうして結婚したんだろう」
「どうして子供が欲しいのだろう」
「どうして子供を作るのだろう」
「どうして子供が出来ないのだろう」
「どうして子供が出来たのだろう」
(※↑問うまでもない気がするけど、観念的に)

という問いが繰り返される気がします。漱石自身には回答がないらしく、道草でお住が「お父様のおっしゃる事は何が何だか分からないわね」と言っています(多くの作品では男が悩み、女性が明快に生きている)。こんな問い、私が答えて欲しいくらいですが、漱石自身は献身的な奥様である鏡子さんと7人の子供を授かり、もめてはいても幸福な家庭だったのではと思います。

漱石を語ろうとすると、小宮達の意見に左右される時がありますが、雑司ケ谷にある漱石のお墓には鏡子さんの名前も大きく刻んであります。小説中には折り合わない夫婦ばかり出していても、あのお墓に詣でると、漱石の側には鏡子さんがいつもいたんだなと思います。



■一般論として。憎む・怒る・責める等は、プラスの感情を持って行う他の様々な事より、エネルギーを使うと思います。心が消費するカロリー値は喜びでも憎しみでも同等だと思いますが、疲労の具合が全然違ってきます。嬉しい事、楽しい事ではカロリーを消費すると同時にエネルギーを量産する事も出来そうですが、嫌な事は触れるだけで消費していく一方なのだなと思いました。

自分の周囲についての考察は書かないで置きます。整理する気力もありません。落ち着こうとして長湯したら、心臓がバクバクいって苦しいです。昔はケーキを食べて気分転換してましたが、着実に肉になる年齢になった今別の方法でストレスを発散しないとなりません。


■高松はルーザー様を失ってから、心をすり減らす一方だったのかなと思いました。ルーザー様の子供である「シンタロー」がマジックのお膝元で悠々と育っていくのが唯一の楽しみだったのでしょう。顔がジャンにそっくりだったとか、いまいち自分に懐かないとか苦い部分もあったでしょうが。

そんな怒りと憎しみで「心が摩耗していく」自分に、間接的にグンマを巻き込んでいく事は、「寂しさを紛らわせるため」もあって出来ても、キンちゃんには汚いものに触れさせまいするのが高松のエゴなのかもしれません。汚いものに触れて育った方が強くなるという考えもあるでしょうし、グンマがある意味「たくましい」子であるのは否めません。たくましい事と、幸せな事は反比例してそうですが。

(※自分は昔職場で泣きそうになった時期、上司に「竹淵さんは打たれ強いね」と言われた事がある。貴方がもっとしっかりしていれば、私がボコボコに打たれるままひたすら我慢するような事態にはならないんだよと、ムカッとした。)

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