madeingermany

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...... 2014年04月17日 の日記 ......
■ グンマ   [ NO. 2014041701-1 ]
漱石の奥さんの鏡子さんは、漱石の普通じゃない部分を「病気だから」と受け止めていたそうです。死後漱石の脳を解剖したのは鏡子さんらしいというか。漱石のどうしようもない部分を知りつつ、長年連れ添った鏡子さんに偉大さすら感じます。・・・弟子達と鏡子さんは仲悪そうです。漱石の「普通じゃない部分」に弟子達は惹かれていたとするなら、「普通じゃない部分」を妻として受け流していた鏡子さんと弟子達は噛み合わないかもしれません。

漱石の天才ぶりは猫で出ていました。苦沙味先生が漱石だとしても、猫も漱石です。行人で言うと、お貞さん・Hさん←一郎←直←二郎という、視点の関係は漱石の天才を表していると思います。「苦しみのた打ち回る自分」「そんな自分を見ている自分」「いつか苦しみから解放される自分」と、いくつもの視点からテーマにアプローチしたのは漱石の天才故と思います。作品群のテーマは「自己の救済」というありふれたものかもしれませんが、独自に救済へ近づく方法を作り出したのは漱石の才能でしょう。

明暗がもたついているのは三人称だからだと思います。実は行人でも誰の悩みも解決していません。草枕の様な禅の境地に一郎がちょっとだけ近づいたというだけで。


気が狂うまで高松妄想です。

■ルーザー様と高松の共通点を考えていました。「誰かを愛すれど、その誰かの幸せな姿の側に自分の影を探さない」事でしょうか。ルーザー様は恐らく自分とマジックの軋轢に息子と高松を巻き込まないために、自死を選んだのだと思います。高松は自死こそ選んでいませんが、「家族と幸せに暮らすキンタロー様」の絵の中に自分を置いていないと思います。高松とキンちゃんが血縁でないからではなく、もし血がつながっていたとしても、高松はそうしたでしょう。

人間、多くの場合は「自分は特別」と思うものです。交通事故のニュースを見て、明日自分が事故に遭うかもと悩む人はあまりいないと思います。事故の起こる可能性は、確率とすれば十分あり得るんですが。だからマジックはサビがジャンを失い消沈し、高松がルーザーを失って狂っても「自分は平気」と思えるのです。マジックが冷たいからではなく、それが人間というものです。

ルーザー様、そしてルーザー様の思考の傾向を知っている高松は科学者としての思考故に「自分は特別」「自分だけは大丈夫」とは思えないのかもしれません。「自分は暗殺者だけど大丈夫、いいパパになれるさ」なんてルーザー様は思えなかったのでしょう。高松もルーザー様を失って更に「平気」なんて思えなくなったのでは。

確率からすると「平気じゃない」可能性と「平気」の可能性は常に五分五分です。平気な顔で「パパ」になれるマジックが普通なのだと思います。ルーザー様は天然の科学者だったのでしょう。


■思い出したようにグンマ雑感で済みません。遅まきながら「お前はまだグンマを知らない」を読んでみました。グンマは間違いなくあんな感じです。生まれた時から群馬に住んでいる竹淵が言うので信じて下さい。学生時代、サークルにいた広島出身の人に「グンマは保守的」と看破された事があります。保守的と言うか古臭いと言うか、いまだに自民党が強いです。京都が逆に新しいもの好きと聞いているので、グンマは安穏とした思考回路なのかもしれません。


竹淵が思う、知るグンマの特徴

■新車大好き。他の興味のない「ハイテク」にはお目にかからない。北陸新幹線は高崎に停車してくれるのだろうか。JR四国程「ICカード関係ありません」というある意味強気ならいざ知らず、単に都市部でないため、ICカードの特徴である「近距離に便利」という点がグンマでは生かしにくい。信越線の横川〜軽井沢も何故廃線にしたというくらい、グンマに合うレトロさだった。

■食べる事に熱心。米も野菜も肉も水も豊富にあるので、食べる事が大好き。ただし好き過ぎて「量」にこだわるせいか、県民同士でしか分かりあえないかも。でも野菜も果物も、隣県に引けをとらないくらい沢山作っている。みそまんじゅうがいまいち全国区の食べ物にならないのは、「腹いっぱいになる」事に全力を注ぐ食べ物だからだと思う。グンマは長野みたいな「お洒落な田舎」ではなく、「とにかく田舎」。

■「グンマは首都圏」と県民は信じて疑わない。NHKで首都圏ニュースとして前橋・高崎のニュースを流すので、グンマ県民だけは「東京と同格」と信じ切っている。都心・関西等に出かけて初めて「グンマってどこ?」と聞かれて愕然とする。


群馬県と、南国&PAPUWAのグンマがうまく掛けられないかなと思いましたが、模索中です。

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