国鉄を愛した宮脇氏の本を読んでいます。自分は気が付いたら国鉄が民営化していたので当時の記憶はありません。宮脇氏が北海道にいくなら電車と船でとおっしゃるのにも、自分は飛行機で北海道旅行に行きました。(函館の路面電車には惹かれたので許してほしい、札幌の地下鉄も見て来たし、キタカも可愛いと思う。)
先日も書きましたが、当時の男性作家の中では穏やかな方かもしれないと思いました。編集の仕事もされていたので、癖のある男性作家を見て来たせいもあるのかもしれません。男女雇用機会均等法が施行されたのが1986年、国鉄が分割民営化したのが1987年なので、まさしく社会も鉄道も過渡期の作品群の様に思います。(氏の作家デビューは78年)
■高松ってシンタロー(キンタロー)には偽の父親をでっちあげてまで、何とか幸せになってもらおうとしたけど、グンマには「貴方のお父様は亡くなりました。お母様にはご一族の方針でお会いさせられません。世話係の私しか貴方にはいませんよ」と、(一部)大嘘言えるんだなと思いました。キンちゃんのためなら命懸けで自白に踏み切れるのに。
■ハレについての雑感です。
南国&PAPUWAとくれば、例え同性相手でも一途に相手に尽くす男達がいますが、ハレは劇中の尽くす・尽くさせる関係にはまっていない気がします。(昔ルーザー様がマジックに忠誠を誓っていた様な淡々とした感じが好きなのだけど、PAPUWAのトシさんなどは仕事熱心のいい男なのにどうした。)
■「ハレが一番好き」というキャラが思い浮かびません。特戦はハレの侍従も兼ねているので好き嫌いじゃないと思いますし、リキッドも好き嫌いとかじゃないと思います。(リベンジ何とかされてまだ相手を好きでいられたら、リキッドの方が心配だ・・・。)
マジシン、シンコタの様な豪雨の様な愛情表現が好きなのですが、ハレはそういう事じゃないのかなと。ルーザー様が生きていた頃は随分やり合ったと思いますし、高松とも丁丁発止して来たと思いますが。「貴方の事が自分の事の様に大切」と思ってくれるキャラが、原作者のアバターの時期も多いハレにしては、見当たらないのがおかしいなと思いました。
いい大人が時間を持て余し、酒飲んで暴れて、年下への暴力に走っているハレを誰が心配するだろう(まさしくアバター)とも思いますが。ハレなので何かあればマジックにすがってどうにかすると思います。ルーザー様はマジックにそういう甘えを見せなかったから、いつしか忌避されて死に至ったのでしょう。
■ハレ、PAPUWAで早々にパプワ島上陸
ハレはいわゆる「にぎやかし」だったのかもしれない。亜美ちゃんの漫画に「にぎやかし」以上のアピールがあるのか疑問だが、ハレにパプワ・コタ・リキッドの当初の主人公コンビへの、有意義な接点はなかったと思う。島に乗り込んでくるなら、コタの兄であり若手という事で話を盛り上げられそうなグンマの方がよかったのでは。
ハレがリキッドをかまわないと、赤青の一族の接点が見いだせない事もあるけれど、同性ストーカー、リベンジ何とかをしているハレが忍びない。(ネットやデジタル化が進んでリベンジ何とかの被害が急増とニュースで報道されていたが、亜美ちゃんの先見の明なのか、リベンジ何とかが犯罪だという意識がなかったのか。)
ハレはサビに一途か、高松の悪友であって欲しかったので、同性ストーカー&リベンジ何とかはやめて欲しかった。ハレがパプワ島に来たのは、自分をガンマ団から追い出したシンタローに、コタを捕まえて復讐する気だったらしいけど、よくそんなこと思いついたと思う。
■生まれたばかりのキンちゃんへの対応
ハレはキンちゃんの叔父なので、叔父甥としては距離があっても仕方ないと思う。マジックが見捨て、途方にくれていたキンちゃん・コタを拾ってくれただけでもよかった。
「手負いの獣〜」、「男は女以上に〜」は亜美ちゃんドヤ顔のキメ台詞だったと思うが、俺が聞きたいのはそんな事じゃないと言いたげなキンちゃんが可哀そうだった。
2点とも「ハレはマジックの弟に過ぎない」という点から、やむを得ない不足感なのだと思う。マジック、グンマ、シンタローの直系達を動かさないで、叔父に過ぎないハレを目立たせる亜美ちゃんの手際があれなのだと思った。 |
|