■読もうと思って図書館から借りていた宮脇俊三氏の本数冊を読み終え、返して来ました。いい本に出会えてよかったです。ちょっとした文からも、血の通う薀蓄が見えて読んでいて嬉しくなりました。いつか山陰山陽あたりに乗りに行きたいです。取りあえず今夏は、高岡〜敦賀あたりを楽しんで来ようと思います。遠出はいつもインテ参加に寄せてになるので、米原付近〜北陸あたりが行きやすいです。
■PAPUWAが南国の続編だと言うのなら。ジャンの次の赤の秘石ないし島の番人って、ウミギシ君・ソネ君・イリエ君ではいけなかったのでしょうか。ジャンがガンマ団に入った頃や死んでいた頃は、ソネ君達が島で頑張っていたと思いますし。彼等なら何百歳でも気になりません。ソネ君は木だけに長生きしそうです。3人とも真面目で働き者のですし何が足りないと。
リキッドについては、南国で上司のハレと先輩3人(とキンちゃん)にタメ口だった時点で突っ込み疲れました。リキッドのお父さんは周囲にチヤホヤされる立場の息子を案じて、ガンマ団に突っ込んだのでしょうが。マジック&ハレ&特戦3人は完全にリキッドを「お得意様からお預かりしている特別なお坊ちゃま」としてしか扱っていません。
リキッドがガンマ団の戦力になるかならないか、団内にいるかいないか。リキッドのお父さんさえ「納得」してくれれば、マジックは気にしてないというか。マジックのずるさというか。他人の息子まで一人前にしてあげる余裕など、青の一族にはなかったと言うか。リキッドの劇中での寵愛ぶりが、いきなり重要人物として出て来た他のキャラ(キンちゃん、ハレ、ルーザー様、ミツヤ他)より唐突な上に圧力がすごいので、読解が追い付かないというか。
ルーザー様雑感です。
■PAPUWAで「主役」達より輝いていたアラシヤマ同様、ルーザー様も色々亜美ちゃんの思惑がねじれていそうです。「マジックに溺愛されるシンタロー」「サビは悲劇のヒロイン」のままでいさせるために、「悪い奴」をひねり出したらルーザー様になったという、誕生からして不幸なキャラです。
ルーザー様の特長 ■青の一族には珍しい事に、暴力や殺人が悪い事だと感じている。(22〜23歳の頃にはそう思っていたのでは) ■でも暴力で成り立っている一族だから、あえて家族を守るために汚い事も危険な事も背負おうとした。 ■根が真面目なので歯止めが利かず、兄に殺人鬼呼ばわりされる。 ■暗殺と研究に明け暮れるなか、普通の学生活に近いももの体験し、将来の「新しい家族」を得る視野の広さも備えている。(キンちゃんを設ける事を決めたのは、「付き合っている」高松が18歳になったからだと思う。)
どれもみんな亜美ちゃんの苦手そうな事、ないし価値を認めない事ばかりだなと思いました。「真面目に働く」「新旧の家族を自分なりに思いやる」とか。
■高松がドヤ顔で「ルーザー様の復讐」「ルーザー様のためなら何でもします」という所が好きです。でも「だから高松が暴走した」との理由にはなれど、ルーザー様が生前どうしたかったのかは不明瞭です。ルーザー様が、どんな方法でも僕の汚名をそそいでくれ(それは恥の上塗り・・・)、お前が僕達の加害者を懲らしめてくれと高松に言い残して去って行った訳で無し。
ルーザー様とすれば、殉職がマジックの弟である最後の誇りの発露であり、ライオンパパ、ハレ、サビとの唯一胸を張れる別れだったのだろうと思います。高松もルーザー様を慕うなら、無理にでも飲み込むべきでした。殉職に至る切っ掛けは「兄の覇道のために沢山の人を殺した」「兄の愛人(男性)が裏切り者だったので殺した」という、ルーザー様には何の非もない事ですが。
ルーザー様の死に高松が怒っているのは分かります。でもルーザー様とすれば、高松には自分達の子供を守り、兄のマジックとマジックの子に尽くして欲しかったと思います。ルーザー様は生前、まさかジャンの騒動がここまで飛び火するとは思わず、高松に一族やガンマ団の機密を教えてしまっていたと思うので、今更高松が離団する事は難しかったでしょう。
(ルーザー様が高松に技能的な意味であれこれ求めただろう事は、高松の才能への期待であって。「僕は勉強も仕事も出来ない子はいらないよ」といつか高松に言ったとしても、それはルーザー様の口が悪いだけで、高松個人への思いもあったと思う。余りに色々が過酷で、高松は色んな大事なものが見えなくなった気がする。)
■亜美ちゃんの漫画でよくある「肥大した自己」をルーザー様についての高松から感じます。私は私、貴方は貴方という線引きが高松はたまに出来なくなります。高松らしい共感能力の高さでもあり、亜美ちゃんの味噌糞一緒な性格の一部でもあるなと思います。(こんなに好き嫌いだけで動くキャラ達もない)
キンちゃんが勉強したり、仕事を覚えれば高松は嬉しいでしょう。「天国のお父様もお喜びになります」と。自分の喜びをキンちゃん、ルーザー様まで拡大するのは高松の特典でも、ルーザー様にすれば「キンタローはマジックとマジックの息子に尽くすか」という事も気になると思います。マジックが実子2人ではなく、根も葉もない関係のシンタローを溺愛している時点で、「次男のルーザー一家」の尽くさねばならない相手が迷走しています。
(亜美ちゃんには「女子供は嫌い」「父母はおろか兄や姉のいう事なんで聞くのも嫌」という部分があるので、長い歴史のある家なんて描けないと思った。自分が嫌いでしたくなくとも、キャラには勤労の喜びや、よき主従関係を味あわせてあげればいいのに。) |
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