■彼岸過迄を読み終えました。須永は性格が完成されていますが、嫌な方へ完成されたなと思いました。最後の須永、高木、千代子の嫉妬劇は、冒頭の敬太郎の話の前だとすると時間軸はこんな感じでしょうか。
・須永の両親結婚 子供に恵まれない ・須永の父、家の小間使いに須永を生ませる ・須永の生みの母の死 須永の妹の死 須永の父の死 ・須永と姪の千代子と結婚させようと言い出す須永の母 ・須永、帝大で敬太郎と友達になる ・須永、卒業間近に自分の出生の秘密と、何故母が千代子と自分を結婚させようとしているのか知る ・須永、敬太郎 大学卒業 ・須永、一人で関西を旅行する 敬太郎、求職中 ・須永、鎌倉へ 千代子と衝突する ・敬太郎、結婚直前の千代子と松本を探偵する ・敬太郎、就職
須永や松本が敬太郎に物語る形式なので、冒頭の敬太郎の話はそんなに重要でないのでしょう。探偵されていた千代子は恐らく須永ではない男性に嫁ぐ直前だったのではと思います。結婚していたら出歩けないと思うので。千代子が処女かどうか敬太郎が気にする描写があるんですが、婚姻直前という曖昧な時期でした。
敬太郎の千代子観はあっさりしていますが、須永の千代子への思いは複雑です。愛しているかもしれないと須永は思うけれど、千代子は「自分を須永はバカにしている」と断言します。須永の家の下女の御作さんへの労わり、行人の一郎のお貞さんへの優しさを思うと、「女性の形をしたお人形」が彼等は大好きなのであって、自由に活動する女性達は嫌いなのかなと思います。
活発な千代子、高貴でコケットな直、女性らしさを存分にKと私に感じさせた静が浮かばれません。
■夏コミの入稿をしてきます。春コミ入稿後から書いていたので、誤字脱字はそんなにないと思いますが、後から何か見つけて落ち込む事もあるので不安です。キンちゃんが「マジック叔父上」と言った行が過去あったので、今回10回以上は読み直しました。
表題は「ルーザーさんち」です。表題のまま、生きていたパラレルのルーザー様とキンちゃんと、家庭教師の高松の日常の話と、劇中通りのキン高です。A5、56項、価格200円の予定です。よろしくお願いします。
パラレルですが何事もなかったら家族思いのルーザー様だから、「新しい家族」とも仲良くしていたんじゃないだろうかと思いました。他は南国&PAPUWA通りのキン高です。他の書きたかった内容はスパークで出します。そちらは9月中旬に入稿予定です。
■スパーク分 順不同
(パラレル分) ■ひたすら楽しいルーザー様、キンちゃん、高松の日曜日の話。(ルーザー様と高松は急用・急患で呼ばれそうだから、束の間の日曜かもしれない。股んGOくんと御留守番が出来るキンタロー坊ちゃん。) ■「部下」という人の意味がいまいち掴めないキンタロー坊ちゃんの話。高松は「高松は貴方のお父様の部下です」と言うが、グンマ曰く「僕のお父様にそんな部下いないよ。」
(南国後〜PAPUWA分) ■キン・グンを養子にしないかと、どこまで本気か分からなけど、マジックに言われる高松。キンちゃんの高松への懐きぶりと、高松のルーザー様への気持ちからいえば二つ返事なのだが、何かが違うと思う高松。キンちゃんは養子縁組の話を喜ぶが、グンマは怪訝。うやむやのままグンマの高松への違和感だけ育ち、隠居騒動へ。
(南国分) ■高松お見合いをする事。シンタローの士官学校入学とともに、グンマも入学する話になったので、全寮制の学校であるし、マジックから育児が終わる高松に、一族の代行の様にお見合い話が降ってくる。育児が終わったとはいえまだ30代半ばだし、苦労人として相手方にも見込まれた高松の返事一つ。
高松にもマジックにも悪い話じゃないし、高松の「青の一族との関わり」が未知の女性を介して出来るのか、憎いマジックの息子を通して維持されるのかの違い。そんな薄情な高松に、「僕は学校に行きたくないし、高松が側にいてくれればいい」と言わざるを得ないグンマ。孤独への恐怖とは、こんなところに出て来るんだと言う話。 |
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