madeingermany

[PREV] [NEXT]
...... 2014年07月17日 の日記 ......
■ 人形   [ NO. 2014071701-1 ]
■谷崎源氏を読んでいます。源氏の時代にも「遊女」はいたはずですが、そんなに出てこないのは作者が身分のある女性だからでしょうか。「源氏がゆかしい姫君の下に通う」なら読者からOKでも、「源氏が近所の遊女を買う」のはNGなんだと思うと、源氏の「色好み」は選び抜かれたものなのだと思いました。(谷崎の数多い恋愛事件とリンクしていなくもない気がする)


■柏木が玉鬘に妹と知らずに言い寄って反省したそうですが、そんな柏木が好きです。女三宮ならよかったのかというとそうでもなく、密通の後柏木は亡くなっています。女三宮は柏木には「父の妹の夫の正妻」です。一応女三宮と柏木は身内みたいなものです。

なんで身内同士で肉体関係に及び続けるのかと言うと、現在の様な家族観でなく、かつ当時の政治が血縁に影響される中央集権だったからとも言えます。婚姻であれ他者を拒むシステム。戦国〜江戸時代くらいになると政略結婚でも都道府県間くらいの規模になるので、夫婦に血縁関係はほぼないでしょう。


■源氏の時代の場合、地方は単なる山奥の様で、権力・名誉・財産は帝がいる京都に偏ります。当時は律令がまだ機能していたそうなので富は「都」に偏ります。都の偉い人達が地方に行くのをとても嫌がるのも理由がありそうです。

貴族というとフランスのナポレオン三世時代や、オースティンのイギリスの上流階級を思い出します。彼等はパリ、ロンドンに滞在する事もあれば、所領にもいるし、遠い地方に旅行に行く事もあります。ほとんど都を出ない源氏達とはやはり国も時代も違うのだなと思いました。





■エヴァを見直そうと思います。箱根に行って写真を沢山取ってきた余韻もあるんですが、高グンってゲンドウとレイみたいなものかなと思いました。高松はゲンドウ程権力を持っている訳ではありませんし、グンマはレイよりも温かみのある人生かもしれません。

グンマの名場面と言うと、アスに「ふざけるなよ(略)僕等は石ころのオモチャじゃないんだぞ」と啖呵を切る場面です。でも、このセリフは急にグンマの口から飛び出たのではなくて、ずっと高松に対して黙っていた気持ちだったのではと思います。「(僕は)貴方の人形じゃない」って、ずっとグンマは高松に言えなかったのでは。

(「(略)このクズが」はアスでなくて普段のルーザー様の様な気がする。あれはアスのふりをしたルーザー様だったと思う。)


■キンちゃんも高松に南国後隠居に追い込むような事を言ったらしいですが、キンちゃんの場合、高松に怒りを感じればすぐに顔にも言葉にも出すでしょう。グンマは20年以上「僕は高松のいい様にされている」と思っても黙っていたのでは。高松以外誰も自分の側にいてくれないから。

子供なんてある程度は両親や地域の影響を受けて育つものなので、グンマが恨むほど高松がひどかったのか、和気あいあいとした(?)マジックとシンタローと自分等を比べて、グンマが自己嫌悪していたのかは分かりません。


■ただ分かるのは。マジックの長男であり、両目秘石眼のグンマに嫌悪、否定、拒絶されたら、高松は生きていないだろうという事です。グンマは従来の様に高松の存在を我慢したとしても、秘石眼は容赦なく高松に眼魔砲を向けるでしょう。高松もキンちゃんの登場で、グンマに本当の父親を教えないといけなくなった時、死を覚悟したと思います。怒って泣きわめく青の一族の子供なんて、そういうものだから。

同じ眼魔砲で死に至るのならルーザー様の息子さんに殺されたいとキンちゃんの側に行った所、お互い惹かれるものがあったらしく、母子の様に親しくなって帰って来ました。何やら晴れやかな顔の高松と、猛獣のような青年に訳がわからないグンマ。

...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: