■妄想と雑感です。
スパーク向けに、キンちゃんと高松の話を書いています。高松は早い段階でキンちゃんを手放す時期を探っていたのではと思います。手放せないばかりにグンマはこじれたから。キンちゃんを厳しくも愛情をこめて一年しっかり育てたのではないかなと思います。高松を無二の者として思う様になったキンちゃんですから、「別れ」を突きつけられたら逆上するだろうなあと。
(高松はルーザー様に対し「形はどうあれ、貴方といつまでも一緒にいたい」と思ったばかりに、傷ついて癒されない部分を抱えているから、キンちゃんとは納得のいくお別れをしたいと思ったのかも。自己満足の極み。
高松に「俺と別れた事後悔するといい」とキレて、ガンマ団ナンバー2として邁進するキンタロー様と、キンちゃんの仕事・研究が報道・掲載される毎に永久保存しておくドクター高松。
3年間そんな遠距離恋愛したから、シンタロー捜索のために再会して、キンちゃんは恥ずかしい事この上ない。仕事上でも怖いくらい息が合う。PAPUWAの高松の仮IDカードの裏に、研究雑誌に載った自分の写真が入ってて、見つけて高松に激昂するキンちゃんとか。)
■谷崎源氏を読んでいます。谷崎は自作品への源氏からの影響を嫌ったそうです。谷崎源氏を読んでいると谷崎の高いプロ意識は伝わってきても、「萌え」?はないなと思います。源氏とのつながりは分かりませんが、谷崎で特に淫靡だと思ったのは蘆刈でした。谷崎は短編の方が似合うかもしれません。
時代が時代なので。
■今思われる様な「カップル」「ファミリー」は存在しない。夫は妻達の面倒を最後まで見ないかもしれないし、妻達も夫に全面的に愛情や経済支援を求めていない部分がある。妻問い婚制最盛期だなと思うが、今でもある様な恋愛や嫉妬は無くないのが魅力。
自分が六条御息所を好きなのは、彼女が葵上の死後、自分が源氏の正妻になる気でいたから。普通、源氏が関わった女性達は「お越しにならないのを嘆く」くらいなのだけど、六条御息所は違った。前皇太子の未亡人で、亡夫との姫君もいて、当世随一の素養ある女性という態度を彼女は崩さなかった。
彼女程の格のある女性が、子供の様な源氏を受け入れたのは相応の気持ちがあっての事だったろうし、葵上の存在はあれど、「いくらでも替えがいる愛人の一人」「年上で煙たい、付き合いにくい女性」と源氏に一時でも思われた事は屈辱中の屈辱だったと思う。他の女性なら、どんな時でも嬉々として源氏を受け入れるしかないのに、彼女はすごいと思った。
(藤壺も年上の女性だけど、冷泉の後見の事はあっても、結局出家した所で源氏に女として一直線なのが残念。源氏を徹底的に否定するキャラっていないんだろうか。)
■源氏は源氏一代の「色好み」の履歴であるけど、政治物語としての側面もある。弘徽殿女御が桐壷更衣や源氏をいじめたりするのはある意味当然で、弘徽殿女御達右大臣家と、源氏や葵上、頭中将の属する左大臣家は争っている。
若かった源氏の奔放で怖いものなしの恋や、朧月夜との長い恋愛関係は、源氏の右大臣家への挑発と言うか、伊勢物語の業平の様だけど、結局「色好み」に終始している気がしないでもない。
英雄色を好むという事かもしれないけど、頭中将や朱雀帝の妃達にそんな冒険心で挑まれても、一回や二回でないんで「政治物語」にはあんまり見えない。源氏の場合大胆さや美貌、和歌や手紙、琴、笛の巧みさで「戦っている」し、政治をやらせてもまずくないと父帝は言うんだが、「真面目な男の火遊び」にしては異様に相手が多く、長く、こじれているし、不幸になった女性が多い。
■亜美ちゃんが大好きな言葉に一族なんてのがありますが。藤原北家を思うに、亜美ちゃんに「一族」の物語なんて堂々と書き切る事が出来たなら、今の様な事にはなっていないでしょう。
たまたま今自分が谷崎源氏を読んでいるというだけですが、「女性作家」?とかもし亜美ちゃんが名乗るなら、歴々の「女性作家」への敬意を持って名乗ってくれたらと思います。源氏が完璧だとか、紫式部がいいとかは言いませんが、日本にこんな女性作家がいたのだという事実を知っていると知らないでは、自分の「活動」への振り返りも違うんじゃないかなと思います。 |
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