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...... 2014年08月19日 の日記 ......
■ インテは6号館Dゆ73bです   [ NO. 2014081901-1 ]
インテは6号館Dゆ73b、パプワスペース、madeingermanyです。夏コミの新刊と、既刊高松本5種を持って参加します。よろしくお願いします。

インテは独特の雰囲気があって好きです。東京とはまた違うまったり感があり、よく全国大会等でも参加します。今夏も通常通りのインテでありますように。

南国後のキンちゃんの小説を書いています。あの高松が、キンちゃんに同世代との交流を勧めています。高松が気を揉まなくても、同世代と自然にキンちゃんは馴染むのかなとも思いますが。「高松、今日はこんな事があった」とか寝る前に話してくれそうなキン高。




以下は雑感です。

■エロ表現について考えていました。エロでない作品でも、内容に共感して購入したい、側に置いておきたいと思うから手を伸ばしますが、エロ傾向の作品でもそれは同じだと思います。「自分に会うエロ表現」を探して、猟に出るのかなと。エロでなくでも欲しい本は欲しいので、「自分に合う」本が欲しいとも言えそうです。

自分が今まで最高にエロいと思った作家は康成でした。花柳小説の名手・発禁で有名な荷風や、飽くなきフェチと女性上位のエロ思考・谷崎より、康成の雪国・山の音・伊豆の踊子の方がエロいと感じました。ため息が出る様な美しい文章で有名な康成ですが、その視点は限りなくエロいです。日本的と言うか、万華鏡の中にいるようなエロ。



■リフレインを多用するエロ。芸者になる前の駒子、芸者になった後の駒子、島村に馴れ馴れしい駒子と、島村の目を通して、同じ駒子でありながら微妙に異なる。

■ネガ・ポジの関係のエロ。駒子は「病身の婚約者のため」に芸者になったが、彼を実際世話するのは駒子でなく葉子。苦悩に負けるのも葉子。一人分の内面問題を、2人の女性が半分づつ抱えているので、生々しさが減った。

■我関せずのエロ。島村は駒子と肉体関係があるが、それ以上の関係を避けている。駒子も島村にのめり込んでいるものの、支え合える関係にはなれそうにない事も分かっている。島村は苦悩する駒子を見捨て、東京に帰る。駒子も今後は自分の代理の様に苦しむ葉子につきっきりだろう。

「見つめるだけのエロ」と言うと、山の音にもあった。主人公は息子夫婦と暮らす父親で、嫁に好意的。息子と嫁の夫婦関係について、漏れ聞くだけの姿勢がエロ過ぎる。谷崎の鍵に似ているが、あっちは自分が主人公にならないと気が済まないエロ。



■康成の場合、「エロい物」をその美文でガッツリ書くのではなく、「エロいな」と匂わせるのが上手いのだと思います。普通、文章はSVOとありますが、康成の場合Vだけ別の命でももらったのかと思うくらい、動き回ります。谷崎、荷風のエロはエロいけど、主観的なエロだなあと。

究極のエロは康成の様な客観的なエロだと言うなら。感情移入を全く避けて書か(描か)ないとなりません。自分は出来なそうだなと思います。島村は東京の妻子も、駒子も、葉子も見捨ててます。そんな島村だから雪国の世界は完成するわけで、自分はそこまで徹底出来ないなと思いました。

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