madeingermany

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...... 2014年09月07日 の日記 ......
■ 昔   [ NO. 2014090701-1 ]
■テレビシリーズのエヴァを見ています。カヲル君が登場し、去って行きました。ミサトがシンジをベッドに誘う場面もあるのですが、シンジは拒みました。ミサトはシンジを愛しく思うから誘ったのではないと、シンジにばれているのでしょう。

ミサトは「寂しいのに人との接触を恐れている」とシンジを冷たく評しますが、愛情を感じない相手とそういう事はしたくないという、シンジの自然な拒否だったと思います。正当に拒まれた事すら、シンジの異常性の様に片づけようとするミサトは、やはり冷たい人の様に思います。


■ミサトは冷たくなんかないと、シンジ、アスカとの共同生活を顧みると。シンジを嫌味な司令であるゲンドウから積極的に引き剥がす意味での同居、仮にも男性であるシンジとの同居の気まずさを誤魔化すために、同じ未成年パイロットであるアスカをマンションに引き入れた気がします。シンジもアスカも「わざとらしい」というミサトの第一印象を覆していないあたりが、エヴァらしいなと思います。

リツコは心のどこかでミサトを友人だと思っていたのかもしれません。劇場版では戦友の様に同じ艦にいますし。テレビシリーズでは、ゲンドウとの関係に身も心も疲弊した姿をミサトにさらしています。同情も共感も理解もミサトから引き出せないのに。

リツコの場合、優秀とはいえ過労もすさまじかったでしょう。ミサトのイレギュラーさは、ネルフの皆の心の支えになったかもしれませんが、例えばマコトはミサトに使い捨てられる事も辞さない様で、ミサトの高慢の罪はちょこちょこ彼女が自省しているよりはるかに大きく思えました。





■思い出した様な話ですみませんが。昔、天華(※どういう小説なのかは省略させて頂きます)を読んだ時、「この作家さん、普通に歴史小説書いても十分すごい作品が書けるのに、何故このテーマを選んだ」と思いました。アマゾンでも同じ様なコメントがされていたので、読破した方が抱える共通の感想だったのかもしれません。

■しかし、それくらいの実力派の作家さんでないと挑めないテーマなのかなとも思いました。よく時代小説にありがちなくノ一、武将等、見慣れたキャラも多い中、どこまで奇抜なテーマと「普通の世界」を馴染ませるかは、ある意味至難の業なのかなと思いました。

そのテーマを扱ったばかりに、一般的な読者を獲得していない小説ではありますが、ある意味このテーマに挑む時の羅針盤の如き作品でもあります。



亜美ちゃんの好物的なテーマじゃないかなと思います。幸福そうな女性が皆無なあたりで。でも亜美ちゃんは「そういうカップル」と「普通の男女」を並立させて描くつもりはなかったと思います。亜美ちゃんの漫画にそういう日常の危機感、緊迫感が足りなかったのはその辺が理由かなと。

その代わりに、やたら悲劇、死、戦争を盛り込んでくるので、物語のバランスが時々おかしかったです。普通に生きていても、緊張と悲哀は起こり得るのでは。

(「そういうカップル」の行き着く先は死しかないという意味でも、時代小説の形は必要だったのかなと思った。死以外、そのカップルを引き離す事が出来ないという意味で過激だけど。

三国志が舞台なので、何年何月に誰が亡くなったと言う筋書きはあるにせよ、その「死」に向かって華々しく書き進める度胸がすごいと思った。当時の事だから、老いるのも早いはずで、キャラの「美貌」設定がどこまで続くのか気を揉んだ覚えがある。知性故の美貌とかでなくて、身体的としての美貌描写だったから。)

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