■エヴァ雑感です。
キャラの世代が多層的だなと思います。数えると。 ・リリンだった頃 ・キール達、セカンドインパクト以前からの世代 ・冬月先生、普通に幸せに生きていた世代 ・ゲンドウ達、セカンドインパクトの当事者世代 ・ミサト達、セカンドインパクトの最中成人した世代 ・マヤ達、セカンドインパクトからの復興期の世代 ・アスカ達、セカンドインパクトを知らない世代 ・サクラ達、サードインパクト世代(新劇場版)
ファーストインパクトから続く「秘密」を、世代間でリレーしている感じがします。キールがゲンドウを排除した事から、世代間で愛情や思いやりは薄そうですが。
ゲンドウもアスカ世代に対し優しい訳ではありません。世代間の厚い壁を破ろうとしたのが加持です。加持のポジションは何なのかなと思うと、世代の壁を越える事だったのかなと思います。
加持が探り出した秘密をミサトがシンジに伝え、よい未来に繋げるというと非常に良さそうに聞こえます。ミサトは真実を欲していたから、加持のもたらした秘密を大事にするでしょう。でもシンジはそこまで思いあたりません。
同じ世代同士は丁寧に描かれているなと思うのですが、アスカ・シンジ、ミサト・加持の様な。ユイの思いをシンジは知らなそうだし、冬月の思いを若者は知りません。世代を越えて紡がれる「秘密」をエヴァから導き出そうとすると、ゲンドウの閉鎖性や、ミサトの強引さの覆されるさまを求めたくなります。
■スパーク本のために、気分を新たに南国を読んでいました。PAPUWAの方も好きなんですが、「ここ端折れるかも」と思ってしまう、物語の流れに寄与しない個所があるので全体像を把握するのが困難です。
南国後半雑感です。
・亜美ちゃんは、「何もしないで体だけいじられる」のが好きなんだろうか。劇中のキーマンだったはずのサビの姫化が疑問なのだが、よく考えると自分の体を傷つけまくるキャラは意外と亜美ちゃんの漫画には多いと思う。いい例だとチャン5の伊達、そうでない方の例はチャン5の高松かもしれない。
特異な体のキャラ達は、高松に改造でもされたのなら不幸としか言いようがないが、マンガ的な「特異体質」「何らかの普通と異なった点」等が亜美ちゃんは好きらしい。キャラの個性や、成長過程を描き込む手間がないからだろうか。リキッドみたい。
シンタローは「秘石眼でない」「黒髪」「頑張って強くなった」のが魅力のはずなのに、結局テレビアニメが終わり、編集の手綱が緩んだかもしれないあたりで、シンタローすら持て余したのだろうと思った。
「そういうのが好きなんだろうな」とかしか言いようがない。「怪力少年」くらいなら王道の範疇なのだけど、異端的なキャラばかり出しても物語にならない気がする。その意味でPAPUWAの心戦組が好きだ。近藤さんとか見てると、自分の力で生きてるって感じがする。
亜美ちゃんの場合、
好きなキャラに自己投影する ↓ 好きなキャラに不合理なオプションをつけまくる ↓ 好きなキャラを、例えば軍人であってもニートにする ↓ 好きなキャラに男キャラが付き合いたいとか豪語する ↓ そういう「物語」が完成するのなら、ある意味すごい奇跡だと思う。南国ではコタ、ルーザー様、キンちゃんの犠牲、PAPUWAでは事もあろうに、幼少のコタ・パプワのダメージでしか話がまとまっていない。南国・PAPUWAいずれでも話のポイントにアラシヤマがいて、彼を見ると落ち着く。根暗で高慢で嫌味なキャラかもしれないが、誠意ある仕事をいつもするから。仕事嫌いそうな亜美ちゃんらしい描写だと思った。 |
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