madeingermany

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...... 2014年11月13日 の日記 ......
■ 好き   [ NO. 2014111301-1 ]
■風と共に去りぬを読んでいます。黒人奴隷を大勢抱える大農園のタラ、優しい父母に愛され、我儘一杯に育つ美しいお嬢様がままならないのは、アシュレとの恋だけという出だしで、奴隷制を批判する内容ではないなと思いました。ヨーロッパの貴族だと、同民族の階級の低い人を屋敷に雇い入れると思うので、同じように使役・被使役の関係でも、アラが目立たないのでしょうか。

南北戦争以降、アメリカは北部の考え方が圧倒的に強くなると思うので、なんてタブー的な世界を小説にしたのだろうと思いました。南部独特の高級な生活や、在りし日のタラ、マミーやピーターじいやはとても好きですが、スカーレットの暮らしぶりが「男の事しかない」わけでないので、劇中での個人的なドラマと、社会の動静のバランスの難しい小説だなと思いました。

オースティンの小説なら、どこで戦争が起きていても、女性達の頭には「誰と誰が結婚するか」が主に詰まっていたなと思いました。スカーレットは「歴史的苦難を愛する男と乗り越える」訳ではなく、チャールズは使い捨て、ウェードは邪魔、フランクは名ばかり、アシュレは嫁と息子ぐるみで彼女のヒモに近く、レットは相変わらずというのが何とも。



■ルーザー様、キンちゃん、高松のどこが好きなのかなと思うと、無私な所かなと思います。人並みの虚栄心やエゴもある人達ですが、度外れた行動力に対し、利己心はあくまで人並みである所がいいなと思います。

ルーザー様は兄や弟達の力になりたかっただけなのだろうなと思います。張り切り過ぎてマジックに恐れられますが。高松にも「僕を慕うのなら兄さんに尽くせ」とルーザー様は平気で言うと思うので、恋愛関係になったとしても、ある意味容赦なくつまらない人だと思います。

キンちゃんも、彼を突き動かすのは、脳が勝手に見せるイメージや観念ではなく、五臓六腑の方だと思います。脳は無限に欲をかきたてるけども、身体は人間一人分の栄養や休息があればいいという感じが。南国でシンタローに喧嘩売ったのは、本当に腹が立ったからであって、観念的なものではなかったと思います。子供が別の子のオモチャを無理矢理奪おうとする様な感じ。

高松も変態的な行動ばかりがクローズアップされるだけで、彼の求むる所は至ってシンプルなものの様な気がします。「好きな人と結ばれて、その人とその人の子供と、いつまでも幸せに暮らしたい」だけなのにと思います。高松は男の自分がそんな事を口走ったらまずいと知っているから、照れ隠しにひねた態度ばかり取ります。

ルーザー様は高松の願いを、キンちゃんを残していく事で半分は叶えてくれました。キンちゃんは高松のいつものひねた態度に、「お前は俺が可愛くないのか」という怒りで応じてしまい、高松の隠居劇になりましたが。




■雑感です。誹謗中傷の意図はありません。

昔、合唱コンクールで「あの素晴らしい愛をもう一度」を歌いました。「一緒に花を見て美しいと言った2人の心はもう通わない」という歌詞があったと思います。当時は、花を見れば誰だって美しいと思うだろうに、おかしなことをいう歌だなあと思いました。

年をとった今は、別に満開の桜や香りのいいヒヤシンスを見ても、何とも思わない人がいるのだと知り、確かに「美しい」と言い合える相手は大事だったのだと思います。



柴田亜美についてだけでもないと思うのですが、何かこう心が通わないモヤモヤを抱く時、自分が相手をよく分かっていないからだとか思って、相手を調べて、理解して、分かり合いたいと言う気持ちになる時があります。

■金持ちで美形男子ばかりの家庭
■アメリカ並みの豪華な軍事施設
■超知的エリート集団、変態だけど
■都道府県色豊かな面白いお兄さん達
■可愛くて元気な少年とアニマル
■デリケートな異性同士の物語が皆無

こんなに「いいじゃないか」と思わせるキーがあるのに、原作者と「心が通わない」と感じるのは何故なんだろうと思いました。きっと私が十分柴田亜美を理解していないからであると考え、あれこれ調べました。

結果、特に分かった事はありません。もしかしたら、よくある「可愛い物が好きな自分が好き」みたいなやつなのでしょうか。自分も有名な古典をつい読んでしまう安易さがあるので、人の事言えませんが。

ガンマ団にせよ、「こういうすごい軍事会社がある」という事が描きたいのではなくて、「自己投影しているシンタローがトップである組織は世界最強なの」というだけなんだろうなと思います。美容本、妖怪本はアマゾンでチラッとみただけですが、美容や妖怪に関心があるのではなく、

「美容にとりくむアタシは美しい」
「妖怪なんて言う化物に詳しいアタシは賢く優しい」

というアピールなのかなと思いました。

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