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...... 2014年11月30日 の日記 ......
■ 荷風   [ NO. 2014113001-1 ]
■今晩印刷会社に、冬コミのデータ原稿をネット経由で送り、アナログ部分を明日郵便で出そうと思います。表題は「ルザ高雪譜」です。54項A5漫画・小説本です。内容はルザ高、キン高、ルーザー様存命パラレルです。次の新刊は春コミの予定です。


週末しか原稿が出来ないので、あたかも既に入稿したかの様な内容の日誌の日もあり、すみません。書き(描き)終わってから数日は机上で見直していないと、落ち着いて入稿出来ないのでモタモタしています。

スパーク新刊「ルザ高プラス」で枠線が一本消えていた場所があったのを、昨日見つけました。買われた方に申し訳なかったです。6項目の右の枠線をなぞるのを忘れていて、半分以上消えていました。



ルザ高を名乗っていながら、キン高の方が出番が多い気がします。他人同士が惹かれあう感動のシーンって、自分に経験が浅すぎて、想像が難しいです。

勉強を教えてくれる先生への純粋な思慕だったら、パッと思い出せるのですが。ルザ高も師弟の面があるのだから、そういう感じかなとも思うのですが、後年の高松の様子や、マジック達の雰囲気からすると、もう当時から師弟でも上司部下でも先輩後輩でもなく、事実婚だったとしか。

高松は名乗れない母と言うか。名乗れないからこそ多種多様な付き合い方がキンちゃんと出来るというか。高松とキンちゃんの間には、ごく自然にルーザー様がいるというか。キンちゃんはシンタロー達若い子と再出発しましたが、お父様の事は一族内ではタブーの様な物ですし、シン・グンにルーザー様の事は分かりません。キンちゃんと高松だけの、ルーザー様を介した共通言語の様な物があるんじゃないかと思います。




■荷風雑感です。断腸亭日乗は、まだ一年分も読んでいません。荷風作品の解説で、よく日乗について触れられているので一度は完読したいです。日乗は平安時代の貴族が書く様な日記なのだろうと思っています。公開される事前提で、歴史的資料にもなる事を意識した日記。

聞くところによると、大正、昭和の気候について研究される方が、荷風の日記を参考にしたそうです。その日の天気や、降雨、乾燥、湿気についてほとんど完璧に書いてあるから、参考になるのだそうです。精緻なのでしょう。

それにしても。荷風と言えば。
■バツ2
■ケチ
■親兄弟と荷風の身勝手さから義絶状態
■悪所通いを止めないから仕事を辞めざるを得なかった
■音痴(つまり音曲等の芸事では身を立てられない。荷風が本当に芸人になっていたら面白いと思うが、音痴では無理だったろう。)
■手が付けられない程の我儘

日本有数の知識人であり、家柄も相当な人であり、容姿も悪くなかった事を差し引いても、結構な人だったろうなと思います。当時の日本人で、フランス、アメリカを本質的に体得していた人は少なかったですし、荷風なら普通の大学教授としてもやっていけたでしょう。

フランスのゾラの様に、文学を政治を両輪の物として活躍するには、荷風は不器用過ぎます。かつての平安貴族の様に、政治家でも和歌や恋愛にも達者でないといけない時分ならよかったのですが、日本は江戸時代以降くらいから、武骨をよしとする様になったと思います。

荷風が好きな江戸時代も、荷風の心の中にだけあるのではないかと思います。荷風の語るアメリカ、フランスが荷風の創作物である様に。荷風が科学者や政治家、ジャーナリストであれば問題のある態度ですが、文学者であるのだから、創作に一心になるのは問題ないと思います。

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