madeingermany

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...... 2014年12月31日 の日記 ......
■ 一年ありがとうございました   [ NO. 2014123101-1 ]
今年も一年間ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

以下は雑感です。

■セーラームーン世代です。正しくはもう少し若い方がターゲットだった気がしますが、テレビアニメは全話視聴済、コミックスも完読、画集も一時は5冊全部持っていました。色々あって手放してしまいましたが、頭の中にはきっちり全てのセーラームーンが残っている事を身に染みて時々思います。

セーラームーンって喪失の話だったなと思います。よく衛さんが敵にさらわれたり、なるちゃんが拘束されたりしてますが、大事なものは壊されて、失わねば価値が分からないというメッセージがあった気がします。大事なものを奪われて、奪回に奮闘する彼女達の姿をいつも見ていました。

(喪失ってルザ高のテーマっぽいなと思った自分はおめでたい。ルーザー様を失った高松の喪失感は彼の人格にまで影響していて、高松が立ち直る日が来るとしたら、彼から愛されていたと信じられる日なのかも。

ルーザー様の場合、彼は兄弟に滅私奉公するお人だ。高松やキンちゃんの方が、ルーザー様のお気持ちを汲み取ったり、対話しようとすると思うが。助けて兄さんって言っても、マジックは自分が可愛いから貴方を見殺しにするよ?マジックは生前のルーザー様に「自殺してわびろ」と言ってた。)

セーラームーンと言えば佐藤監督の愛らしい演出、幾原監督の実験的なムード、榎戸さんのシナリオ、後代のおジャ魔女に続く五十嵐監督のキャッチ―さと話題が尽きませんが、ウテナも好きなので、幾原監督と榎戸さんの頃が印象的でした。



以下は雑感以上に妄想です。

■キンちゃんはもう一人のシンタロー、又はグンマの相棒の様な感じで間違いないし、他に回答はなしでいいと思う。古い言い方だけど、キンちゃんはポジとネガながらネガで、「ネガあってのポジだよね」とか言われる役どころなんだろうなと思う。

■燦然と劇中で光輝くシンタローや、なんだかんだ言ってマジックの嫡男であるグンマがポジなのは異論ないし、キンちゃん自身も今更自分が総帥になるとか思っていないと思う。何故なら、一番自分を愛してくれる高松がそれを望まないから。大抵の自分の我儘を許してくれる高松の、滅多にない否なので多分キンちゃんも選ばない。

■キンちゃんと高松は、光と影とか、ポジとネガというくくりではなく、完全に一つなのではと思う。子供が怪我をすれば、怪我をしてないはずの母親の腕や足も痛むと言うがそれ。ウテナ風に言うと、一人の人間が絶望から這い上がろうとして、自分を二つに引き裂いただけで、いつか本当の生命力を取り戻したら二つは一つになるはずのもの。




■劇場版ウテナで言うと、高松もキンちゃんも、王子様を殺してしまったもの同士。高松を愛し、キンちゃんがつつがなく生まれてこれる様に、ルーザー様が兄から賜った死を受け入れたとするなら、高松とキンちゃんがいたが故にルーザー様はいなくなってしまったとも言える。

本来、高松とキンちゃんを幸せにしてくれるのは王子様であるルーザー様ただお一人であるけれど、既に20年近くも悪鬼の様に殺人を繰り返してきたルーザー様に、高松とキンちゃんを支える気力はもう無かっただろうし、池で溺死する様に、去って行ってしまった。

(※劇場版ウテナでは、ひどい少年時代だった冬芽は、ウテナをかばって死んでいる。暁生も皆の王子様でいる事に疲れ、アンシーにすがっている自分に嫌気がさし、死んでいった。)

高松が自分を取り戻し、ルーザー様を失った悲しみから立ち上がる時が来るとしたら、一緒にルーザー様を殺してしまったキンちゃんと手を取り合う時だと思います。キンちゃんは従兄弟や伯父叔父と一緒にいる間は、決して皆が嫌う亡父の事を顧みることは出来ませんし、「愛する皆のために働く俺」でしかありません。

よく言われる、もう一人の自分とかって都合のいい言葉だなと思います。もう一人の自分ってウテナくらい、生木が裂かれる悲鳴と苦痛を伴ったのものじゃないかなと思います。グンマは高松を好きな(仮)キンちゃんを厭うでしょうし、シンタローは叔父を知りません。マジック達3人にとってルーザー様はただの腐った死体です。

全部嫌な事は忘れる事にした身内の側にいて、キンちゃんは大丈夫なのかと不安を感じます。

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