■キンちゃんの事を考えていました。キーワードは「異質」かもしれません。ミヤギ達刺客とは付き合って日が浅く、父の事があって叔父達とは義務的な付き合いかもしれません。義務を全うする生き方は、ルーザー様の様です。キンちゃんと言えばシンタローの補佐ですが、結局シンタローと時間を重ねて来たのはミヤギ、トットリ達です。青の一族と言う特権のあるキンちゃんには、分からない事が多いでしょう。
皆と仲良しなキンちゃんもいいなと思いますが、時々は高松の事思い出してくれないかなと思います。南国&PAPUWAを思う時、家族もキーワードだと思っています。キンちゃんと高松は、組織上の上下関係、科学者としての師弟関係、高松の報恩の気持ち等、何重にもつながっていると思います。サークルとしてはキン高・ルザ高を標榜していますが、あくまで個人的な願いです。
■ロストキャンバス外伝を読んでいます。アルバフィカの話がよかったので、コミックスが出るたびに読んでいます。デフテロスの話まで読みました。アスプロスとデフテロスの話は一巻でまとめると思っていたので、二巻あると知り嬉しかったです。アスプロスの方はまだ読んでいません。彼等の話を読むと、サガやカノンと似ているけど違う人なのだなと感じます。
外伝では黄金達の意外な横顔が見れていいなと思います。先生も描くのは大変でしょうが、キャラも立っていて、絵も安定の素晴らしさです。先生のオリジナルで時々女性キャラが出て来るのが嬉しいです。好きなのはパンドラ、テンマの母ですが、他の女性達もたくましく魅力的です。
エルシドの話がとてもストイックでした。先生の描かれる個人的葛藤や、過去の因縁などはエルシドには薄めなのかなと思いました。キャラ的にそうなのだろうし、いい部下達がいるエルシドなので寂しくはないですが、峰との関係がストイックの極みですごかったです。
■藤子・F・不二雄先生のSF短編集を読んでました。少年向けに発表されたSF短編でして、もっとコアなSF短編はまだ読んでいません。少年向けと言っても、これで少年向けなのかという内容なので、さらに進んだSFは自分には読めないと思います。絵柄がシンプルで、流血シーンなどもアッサリしているので忘れがちですが、かなりコアな漫画だと思いました。
残酷なシーンも多かったです。でもドラえもんでも、物語の初めはのび太の子孫が、のび太の呆れた行いで苦しめられ、セワシが絶望して過去に未来を変えるためにやって来た事にあるので、ドラえもんがソフトな話という訳でもなかったです。人類滅亡の危機とか、割としょっちゅうだった気がします。鉄人兵団のリルルの死、海底鬼岩城のバギーちゃんの特攻がトラウマです。
■先生の漫画って、ロボットや宇宙人、不思議な生き物が普通の男の子の相棒になる事が多いですが、人外が普通にいるっている環境にも今更驚愕します。
(高松の場合、性格の悪いドラえもんと言うより、ある意味人間ではない青の一族と、異能者の集団にポツンといる(体は)普通の人間・・・という事になるのか。)
絵柄故、子供でも楽しめる内容だから自分は小学生の時ドラえもんを夢中になって読んでいました。巻数の多いドラえもんの事ですし、春休みの映画に連れて行ってくれる家ではなかったので、途切れ途切れに触れるドラえもんに興奮しっぱなしでした。
■当時の私の夢は漫画家でした。面白い物を描いて暮らせるならいいなと思ってました。藤子先生の一見アッサリした味わいを、表面的にしか分からなかっただけなのだろうなと思います。自分が描いてて楽しくて、人に読んでもらっても面白い物って、そう簡単には描けないと思います。
かつて手塚治虫が存命時に、藤子先生がコンビを解消した事を喜んだと聞きます。2人組で描いているから恐ろしかったけど、個別なら負けないという意味だったそうです。あの手塚治虫でも恐れる漫画を先生は描いていました。
■ドラえもんを楽しんで読む分には、藤子先生の恐ろしさを感じにくいかもしれません。ただふと漫画を閉じて振り返ると、これだけの狂気・アイデア・創作意欲・向上心の強い漫画は稀有なのだと思います。沸き起こる創作意欲を威張らず、楽しい作品をずっと描いていた先生をすごいと思います。
そして、こんな恐ろしい漫画のアイデアを胸に秘めながら生活できる先生を畏怖します。好奇心で高岡まで観光に行った事がありますが、ゆかりの地を踏んだくらいで先生の何かを分けてもらうのは無理だった様です。 |
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