■キンちゃんについて考えていました。有能な補佐官の一言に尽きますが、自分はそんなにキンちゃんがしっかり者だとは思っていないようです。たまたまPAPUWAの新生ガンマ団の描写として、一時原作者から錦の旗扱いされただけで、本当のガンマ団の中心人物はやはり南国のレギュラーメンバーなのではと思います。
キンちゃんの努力が足らない訳でも、気合い負けしている訳でもないと思います。ただの経験不足です。キンちゃんにはキンちゃんの深い苦しみがあれど、くぐった修羅場の回数が足らないのです。キンちゃんの世間知らずを補う意味でも高松は必要な人だと思います。苦しんでいたら、いつでも助けてくれる人がいるなんて、キンちゃんは恵まれています。
■マンガで分かる診療内科を読んで、ダブルバインドについて考えていました。専門家でないので詳しい事は分かりませんが、日本語で言うと二重拘束だそうです。「俺の言う事を聞くお前が好き」みたいな状態でしょうか。対話不可というか、イエスマン製造機みたいな状況を指すのかなと思います。
要はルーザー様と高松みたいなものかと思います。ただし当時最も苦しんでいたのは高松ではなく、ルーザー様だったのでは。高松も恐ろしい上官にしごかれ、いたぶられる感情を恋だと誤認せねば自分が潰れるくらいは、苦しかったと思いますが。
でも高松は本当に嫌なら逃げに出る事も辞さない男です。一見卑怯ですが、意外と大人になると逃げも必要になると思います。高松は大人と言うか、どんなに好きな人がいても、その人に尽くすのが好きでも、それを自分が肯定しているからであって、よりよい別の何かを見つければ、シレッとそっちに移りそうな気がします。
ルーザー様の場合、二重拘束の相手はマジックです。
・「私はお前達家族が一番大切だ」←信じるルーザー様 「私は世界征服を目指す」←父の代からのお仕事なので受け入れるルーザー様
・「私はサビからジャンを奪いたい」←まあ反対もしないルーザー様。でもサビが悲しむので、最初の言葉と食い違う ・「私はジャンを殺す」←ジャンは赤の一族なのでマジックが殺そうと、ルーザー様が殺そうと大差ない
・「私、弟のサビ、ジャンを傷つけたお前は消えろ」 ←死を選ぶルーザー様。サビがもうすぐ子供もとかバカな事言っていたけど、ルーザー様は死んだ方が楽になるくらい辛かったのかもしれない。高松に自分の仕事の一切と愛児を残して。
二重拘束状態が続けば、自然とその場という物が崩壊していくと思いますが。体調を崩したり、ダブルバインドしてくる相手に「黙れ」と積もり積もった感情を表現したりする時、ダブルバインドは壊れるのかなと思います。実際にはそんな事出来なくて、「この人に嫌われたら私はお仕舞」とか「いま耐えなければ未来はない」とか思って、やっぱり心身のバランスを崩すのでしょう。
ダブルバインドの状態って、相手や事象に関して、より苦しむのが愛だとか言う考えなのでしょうか。苦境に陥る事も辞さない愛は素晴らしいと思いますし、好きな事やしたい事について苦行寸前にまで自分を追い詰めるのは美徳だと思います。ただし本当に苦しい事しかないのなら、愛でも何でもないと思います。自己満足になればまだいいですが、ただのストレスハイなのかなとも。
お気楽に生きている自分なので、そんなきつい状況に置かれた事はありません。そう言ってみたいです。ここしばらくのあれやこれや、ちょっと前のそれなどがドンピシャでダブルバインドでした。誤用だったらすみません。
「この作家についてより詳しく知れば、自分の好きなキャラについても理解が深まる」 「いやいやキャラは作家が生み出したものだけど、生まれた後は皆のものでしょう」 「情報や知識が重荷になることもあるまい、チラッと見るだけ」・・・・
「女性の幸せは結婚である」 「結婚する程好きな相手がいないんだが」 「出会いを求めないから」 「いやいや出会いって、膨大な数の他人の顔を眺める事に何の意味が」 「まあまあ、人生経験だから」 「何かの拍子で誰かを好きになる事もあるだろうし」 ・・・・
ダブルバインドにも満たないと思いますが、悩んでいる時はどちらかというと幸せではないのだと知りました。自分を幸せにしないと思われる目の前の事象に鼻を突っ込む事の意義を想像してみても、「何のために」「みんながそうしているから」「まあ前向きに進めば得るものもあるだろう」とか、自分の内面に妥協しながら選んだ選択肢は、大体自分を傷つける気がします。 |
|