■南国&PAPUWAを読み、もやっとした思いを原稿にしてみようとした頃の事を思い出していました。理詰めでまとめれば、もやもやも霧散するはずと思ってましたが、もやもやの種類が変わっただけみたいでした。
原作者に伊豆逗留の経験があるか、どうか寡聞にして分からないのですが、いい所です。海の景色や暖かい気候、東海道本線・伊東線・伊豆急の充実の車両達は魅力的です。踊り子と聞いただけで胸が弾みます。
きちんと物語を読み込み、脱線すまいと思ったのも束の間。初めての本がキンちゃんと高松が伊豆に行く話になってました。高松なので逗留は閑静な西伊豆かなと思いつつ、温泉も旅行も初めてだろうキンちゃんのために、熱海、伊東、下田辺りを順々に攻めていくのかなと思います。二回目以降、修善寺あたりになるのかなと思います。
■ミヤギ達について考えていました。南国の刺客トップバッターであるミヤギをして、ガンマ団を語るのが可能なのかどうか。普通のギャグ漫画だったら、もしくアニメ南国が全てであったなら、ガンマ団はミヤギやトットリというお笑いのお兄さん達の集団という事でよかったと思いますが、ガンマ団の設立はもっと以前からだと思うと、混乱します。ミツヤ現役時代から考えてみます。以下全部嘘八百です。
まとまらず書くと。
■人は孤独にしておくと、よくない事をしでかす事がある。青の一族として世の中から異端だっただろうミツヤは、マジックへの陶酔に生き甲斐を見出してしまった。ルーザー様も、父はおらず、唯一自分を愛してくれると思しき兄に心酔していまう。孤独な人の情熱は怖い物だとマジックはよく知っている。
高松も出生地である香川に今更帰らない様だし、傾倒していたルーザー様を失い、持ち前の狂気が発動しそう。彼に甥であるグンマを与え、恨みを紛らわさせる事に成功した。孤独を抱えて、今にも暴走しそうな人間には、気持ちを交わし合える相手がいれば、行動に規律が生まれる可能性があるのだと知るマジック。
■自分の息子は愛したジャンに瓜二つで可愛い。世界が自分とこの子だけならどんなに幸せかと思う。でも、ミツヤやルーザー様を思うに、一時は役にも立ったし、友情や親愛の気持ちも交し合ったけれど、人同士って結局関係が煮詰まれば破綻するかもしれないと、マジックは思った。
しかしシンタローを普通の家庭で育てる事も、普通の学校に通わせて、普通に成長させる事も嫌。自分の支配がシンタローに及ばなくなるから。なので、勉強もお友達も将来の仕事も完備された士官学校へ彼を入学させる。シンタローと同時に入学した子供達は、全てシンタローのお友達候補、お仕事仲間の候補であり、マジックの入念なチェックを受けた子達である。
マジックの独占欲を受け流し、「普通」に通学し、「普通」に友達を作り、「普通」に就職するシンタロー。それはそれでマジックもシンタローも満足の展開。
自分達は最強の暗殺者集団だ、超能力者の集まりだと言ってみても、結局マジックの独占欲の表現に過ぎないと、アラシヤマはかなり初めの頃から知っていて、シンタローを嫌ったかもしれない。自分は友達一人作れなくて、泣きべそをかくのに、学籍や就職先はおろか、お友達まで完全にそろったシンタローが憎かったかもしれない。
アラシヤマは卒業して仕事をする様になっても、シンタローの御学友・親衛隊的扱いは変わらず、いつまでも実務をさせてもらえないので、イライラしていたとか。
■ミヤギ達は任務に失敗しても始末されない。マジックの子息であり、友人でもあるシンタローを殺害し、秘石を奪って来いと言う命令自体、実現不可能に近い物である事を思うと、南国のマジックが言いたいのは「シンちゃん、ワガママ言わないで帰っておいで」の一点だったのではと思う。ミヤギ達本来の役目はシンタロー殺害ではなく、メッセンジャーなのでは。
多少ミヤギ達の中で脚色されただけで、本当にシンタローを苦しめ、怪我させた場合、自分達がマジックに即死させられる事は分かっていたと思う。ミヤギ達はマジック公認のシンタローの「お友達」であり、彼等が害される事は基本的にない。ミヤギ達はマジックが用意したシンタロー専属の団員と言えるのではないか。他の膨大な実務は別の団員の仕事。
なのでシンタローが、暗殺はもうしないだとか、変態科学者はいらないとか言い出した時、マジックは快くシンタローに実権を渡した。しかしシンタローにガンマ団の全容は伝えられていないと思う。マジックはシンタローにごくわずかな部分だけ自由にさせ、実効力は握っていたと思う。新生ガンマ団の顔であるキンちゃんがくじけた時、お払い箱になったはずの高松が嬉々としてやって来たのが証拠。 |
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