■漱石雑感です。
・漱石の転換点はそれからではないかと思う。新聞デビュー作の虞美人草、初期の猫・草枕もいいけど、登場人物の挙措、思考、一喜一憂に漱石が乗り移った様な気がしてくるのはそれから以降の様な気がする。
・草枕の那美さんも既婚者だったけど、それからの三千代も既婚。周囲がお仕着せるお見合い結婚を嫌悪し、独身時代の三千代と結ばれようとしなかった代助には、兄嫁に癒されたり、既婚の三千代に馴れ馴れしくしたるするよりない。平岡には受け入れる事も理解する事も出来ない甘え。
・前後三部作の終点がこころである事を思うと、漱石の彷徨が納得できる。縁もゆかりもない他人を慕い、欲得なしで可愛がられ、その奥さんとも悪くなく、彼の自死で財産も配偶者も得る人生。
・なんのこっちゃと思うけど、漱石の嫌う偽善とは、要は普通に暮らしている人達の事だと思う。家族や職場に不満があっても生活のために働き、ささやかな楽しみや夢を楽しむ人を漱石はどこまでも攻撃する。(明暗の津田の叔父一家、行人の岡田夫妻、それからの平岡夫妻、こころの主人公4人組以外全員)
法的義務も欲得も無く、無理も犠牲も努力もない状態で、好きな女性と自由に交わり、好きなだけ金が費消出来る暮らし。そんなのを小説で妥当にこしらえようと思ってたら、何作書いても間に合わなそうです。
■香川雑感です、全部妄想です。
・エセ大阪弁・京都弁・滋賀弁・広島弁はあると思うけど、エセ讃岐弁はあるのだろうか。讃岐人同士でないと分からない言葉が多いのでは。
大阪で大阪弁を聞く機会はあれど、高松市で讃岐弁を聞く機会は前者に比べれば少ないと思う。讃岐弁は広島弁寄りでなく、大阪弁に近いらしいと、この間テレビを見ていて初めて感じた。
・群馬人は自分を東京圏・首都圏の人間だと信じているので、自分の上州弁を隠す事が出来ない。自分達がしゃべっているのは、生粋の関東語だと思い込んでいるが、多分横浜や千葉で、知らないうちに恥をかく事もある。
今まで徳島・香川・高知・愛媛出身の方と話をさせて頂いた事があるが、群馬人程地方っぽくない気がした。地方人の地方人たるところは、あけすけな所だと思うが、そういう部分が少ないのではと思う。なので、他県人が讃岐、四国の方言に触れる機会は実に少ない。
■やせる10か条みたいなのを読んで、自分へのご褒美が食べ物だと太るとありました。疲れていると甘い物や、こってりした料理が食べたくなりますが、疲れたらなら早めに眠るのが一番かもしれません。
朝起きたら、左のまぶたが三重くらいになっていました。日中二重で、今一重に戻りました。そんなに原稿で燃え尽きた感じはなかったのですが、プリンターの具合がよくなかったので、小一時間格闘したのを思い出しました。
入稿近い頃の原稿が、何故か食べ物にまつわる内容になっていくのは、全くもって、自分へのご褒美が食べ物だからでしょう。高松の好物はじゅんさいとの事ですが、あれ味がありません。歯触りを楽しむものらしいです。フリーズドライでも売っていますが、原稿には挟みにくい食品です。
代わりでもないですが、丸亀製麺の釜揚げうどん家族盛りが、頭の中に浮かんでいます。昔、上野駅に讃岐うどん店があった時はよくうどんを食べてました。
高松がうどん好きという設定は公式には存在しませんが、高松がルーザー様の側でキンちゃんを育てていたら、立派なうどん県民になったろうと思います。高松が育てたのはマジックの息子のグンマですが、グンマはうどんを一切食べさせられないで成長した気がします。 |
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