■キンちゃんを演じた声優さんと言えば、伊藤さんですが。自分はナデシコのジュンで初めて伊藤さんの声を聞いたので、可愛い声のイメージがありました。久しぶりにナデシコに触れたら、やっぱりジュンは可愛かったです。何となく、グンマの声が伊藤さんでもあっていたのかなと思いました。一見ごつくてクールなキンちゃんの、潜在的な愛らしさを想像させてくれる素敵な演技を、ありがとうございました。
■南国&PAPUWAで、マジックがよくハレに「実の兄だぞ」と言います。4人兄弟なら、同じ父母から生まれ、親しく過ごした少年時代があるのだろうと想像されるセリフですが、そういう訳ではなかったです。
劇中に登場している青の一族で、父母が同じなのは恐らくハレ・サビだけでしょう。他の人は先代総帥が父なのは同じでも、母親は違うはずです。一族が母系から受ける影響を徹底的に排除する意図があるらしいですが、マジックの母、ルーザー様の母、グンマの母、キンちゃんのママ、コタの母と、それぞれに女性が存在するわけで、権利が主張されないだけで、潜在的に親権や相続権を主張できる婦人は相当数いるのでしょう。
それとも。マジックがコタに語った一族の生まれの話は後付けだから、マジックが実の兄だと言っていた頃は、マジックの母もハレ・サビの母も同じ女性だったのかもしれません。原作者の「亡くなってしまえばカンケイない」という短絡的な考えが読者に受け入れられず、もっと滅茶苦茶な設定が出て来ただけで。
キンちゃんのメンタル的なママは高松かなと思います。青の一族が選ぶ女性であれば、女性達は高松と顔見知りでしょうから、お互い複雑な思いかもしれません。女性なら、自分の血を受け継ぐ子に思い入れがないはずないですし、高松もキンちゃんに関してだけなら、譲れないでしょうから。
■断腸亭日乗について、感情移入してここまで読んだので、千葉以降がなかなか読み進められないのですが、70歳を越えてもお洒落だった荷風に対し、感情移入とか自己投影する事自体、違うかなと最近思いました。よく荷風は、たまに都内に来てはしゃいでいる地方の人を渋い目で見ていますが、自分はどちらかと言うと、そっちの方の人です。
後年病気になっても看護の人を求めず、いつもの洋服を着て外食して、矜持を持って生きた荷風に、かわいそうとか思ってはいけないと思いました。一人で亡くなったからかわいそうなんて、ましてや一人でいるのはかわいそうだとか思うなど、自分も思われたくないかもしれません。でも自分はかまって欲しい部分もあるので、多分何かあれば身内を頼ると思います。 |
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