■自分の好きな食べ物について考えていたら、高カロリーなものが多かったです。チーズたっぷりのピザ、出しの利いたソースのパスタ、ポテトチップス、煎餅、甘いカスタードクリームのクリームパン・シュークリーム・エクレア、オペラケーキ、プリン、コーヒーゼリー、白米、カツカレー、丼物、目玉焼き、シチュー、うどん・蕎麦、焼きまんじゅう、野菜・キノコ全般、海藻類、コンニャク、果物、ウナギ・アナゴ・サンマ等魚類、大豆製品。他多数。
好きな食べ物は何かという問いへの回答ではなく、糖分と油分をしっかり取るにはという問いがあれば、コンニャク等を除いた上記の羅列になりそうです。
■食べる事についての描写で、印象的だったのは内田先生かもしれません。内田百間は鉄の祖なので、自分は先生とお呼びさせて頂いています。下の名前である百間のケンの字の表記が難しい事もあり、先生と自分は読んでいます。
おからを食べるエッセイがあったと思います。作るのは奥様だと思いますが、先生は食べる事に専心していた気がします。他の作品だと、「誰とどんな時に食べた」というメモリアル的な描写になろうかと思うので、食べる事に専心する先生が何か好きです。
漱石も饅頭やケーキ、酒類、肉魚、ご飯をむさぼるイメージがありますが、あまり美味しそうに感じません。胃が悪いからお菓子を控えるようにと医者が言い、鏡子さんがお菓子を隠して置いたら、漱石は子供達のおやつを奪って食べたとか聞いた事があります。怖すぎる。
漱石は小説の中でも、鯛の焙烙蒸しにあたったとか、食事がダイコンや豆腐ばかりで気が腐るとか、ビールは苦いから嫌だとか、文句が多かった気がします。鯛の焙烙蒸しなんて自分は食べた事ないですが、もう少し美味そうに口にすればいいのにと思いました。
■谷崎も食通・食道楽ですが、瘋癲老人日記の梅肉の描写の様に、セックスと多分に結びついている気がします。細雪でも小食で洋食党の雪子と、大食漢で寿司でも酒で中華でもガッツリ食べる妙子と、食事で性格を書き分けている気がします。雪子タイプが谷崎の好みかと思いきや、食道楽のヒロインも別の小説にあります。
谷崎と書いて思い出しましたが。源氏物語の頃、女性は食べる・調理する事自体人に見せないものだった気がします。食べる描写のある女性は大体品が無く、いつ食べて、いつ眠ったのか男に悟られない摩訶不思議な女性の方にいつも軍配が挙がっていた様に思います。
■劇場版ナデシコで、ルリは昔のクルーを集めて出撃します。既に艦長であるルリ、実績も経験もあろうかと思われる彼女は、全く感じさせませんが出撃に気重だった様です。ハーリー君を部屋に泊まらせたのは、そのせいだったのでしょうか。
出撃は自分一人の任務ではない、ナデシコに関わった・関わる人全てのプロブレムだと、ルリは思おうとしていたのでは。アキトの結婚・アキトの死というショックなら、ルリは1人の胸にしまい込むでしょうが、ユリカという女性を男として求めるアキト、に面した時の屈辱・重荷・失望・嫉妬・嫌悪・絶望・無力感に、ルリは耐えられないと思います。ユリカと抱き合ったり、キスをしたりするアキトを見守るのは、ルリの義務じゃありません。
ルリの不安を見抜いたのはホウメイさんでした。流石ホウメイさんと言う所ですが、何故ホウメイさんはルリの内心を見抜いたのか。食事からかもしれません。小食っぽいルリが、ラーメンをお代わりしています。
ラーメンはアキトのシンボル、アキトの師はホウメイさんとなれば。ルリは不安を感じた時、普段より多くラーメンを腹に入れたのかもしれません。アキトの残り香を一番感じるだろう、ホウメイさんの御飯にルリは元気を回復したでしょう。 |
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