■楽観的妄想です。キンちゃんは南国後、周囲に馴染んだろうなと思います。理由を挙げるなら、一族の個性が強すぎて、愛らしいキンちゃんでは霞むとか、グンマと割といいコンビであるとか、シンタローもキンちゃんに思いやりがあるとか。
俺が本物のシンタローだとか叫んで殴ってくるキンちゃんに、シンタローは「マジックの息子になりたい奴もいる」と、逆に感動したかも。キンちゃんは父親の愛情を「偽物」から取り戻す気だったと思いますが、愛情って取り戻すとか奪うとかするものではないと、高松との出会いから知ったといいなと思います。
ミスチルにそんな歌があったと思います。愛とはそこにあるものなのだとか。キンちゃんがシンタローの中で眠っていても、覚醒して暴れ出しても、高松には大事な子だったのでしょう。
ミヤギ達とするとキンちゃんの着陸は、ドクターに物申せそうな若手がやっと現れたという快挙だったかも。一見ビシッと決めそうで、でも働き過ぎて体壊しそうになって、駆けつけてきたドクターに手当されるという、残念なイケメンぶりでもキンちゃんはいい子です。
■痛い仮説で私見です。
・エヴァのミサトはファザコンの傾向があると思う。ミサトは心の中で、母親の影を抹殺しているし。ナデシコのユリカもファザコンというか、隠れエレクトラコンプレックスな気がした。ユリカにも母親の影がない。亡くなっているのだと思うけど、ひとかけらもない。ミサトもユリカも、真っ白な花嫁衣裳に憧れる事はあれど、その先の「家庭」像はあったのだろうか。
ミサトが、亡くなった実父に似ている加持と異性関係を持った事は有名。学生時代、投影に気が付き嫌になって別れた・・・という所までは分かる。でも加持と再熱しているのが分からない。加持の方は真剣にミサトを愛し、ミサトを守って死んでいったのに、ミサトにとって加持はこじらせたファザコンの終点に過ぎなかったのか。
アスカも、ミサトと加持がお互いの立場はどうであれ、真剣に付き合っている様だったら、素直に諦められたと思う。ミサトはマンションのシンジやアスカの前で、加持とは何でもないと、明らかに事後な顔で酒をあおったんだろうなと思う。「大好きな加持さんと、アタシに優しくしてくれるミサトが付き合っているなら仕方ない」と、アスカは一回も思わなかっただろう。
・唐突にエヴァを思い出したのは、ナデシコのユリカも実はファザコンなんじゃないかと思うからだ。
なんでユリカはアキトが好きなのだろうと思うと、彼女の「アキトはアタシが好き」という言葉に凝縮されていると思う。「貴方はアタシが好き」と簡単に言い切れるのは、対象が両親の時くらいだと思う。
ユリカの場合、母親が早々に不在になったので、普通より強く「お父様はアタシが好き」と思った事だろう。ミスマルのユリカへの溺愛と、ユリカも職業軍人になろうかというあたりから、父娘の密な関係が伺える。
火星で暮らしていた頃から、ユリカが漠然と父親からの圧迫を感じていたなら。父以外の男性から愛されたいと思うかもしれない。たまたま近所にいたアキトに、単純に愛の対象を投影したのかなと思う。アキトはミスマル父子間の愛情を勝手に移植されかけているに過ぎないので、ユリカと好き合うでもないし、ユリカを重いと思うだろう。
ユリカなので、ミサトの様に自身のファザコンやエレクトラコンプレックスに気が付かないと思う。周囲の人が怪訝に思うユリカのアキトへの「アキトはアタシが好き」という決まり文句は、ファザコンの果てのものだから、メグミやリョーコの恋心とは別物である。ユリカの鈍感さの賜物と言うか、アキトは一生ユリカと分かり合わないだろうなと思う。 |
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