■自分を捨てる、と数日前の日誌に書きました。亡者の自分は、ちょっと嫌な事があるとそんな事を思う癖に、自分を捨てられない愚かものです。
自己陶酔全開の「自分を捨てる」の描写は、漱石のそれからでしょうか。代助は親の勧める結婚話を「意志を持って選ぶもの」、三千代との姦通願望を「ごく自然な振る舞い」と区別します。
そんな区別をしているあたりで、代助の転落は目前です。三千代と関係を進めるのは悪い事に他ならないのに、「自分こそ三千代と結ばれるべきだった」という勝手な思いを強め、代助は三千代との思い出の花である白百合を部屋に飾ります。
外にもラベンダー(だったかな)の香水、北海道から来たというスズラン等で代助は気分転換を図るごとに、三千代を苦しみへと導きます。代助にとって「自己を放擲(=捨てる?)」というのは、倫理的な決まり事を無視し、思うさま三千代と不倫する事だったと、ここで分かります。
代助の振る舞いが精神的なものに留まっていたとしても、三千代の懊悩を見て、平岡は最悪の行為があったと解釈したわけで。いい意味で自分を捨てている梅子とは、別世界に代助は行ってしまいました。代助が捨てたのは前近代的な価値観なんかじゃなくて、常識と義務だったのでは。
■青春鉄道の信越本線はショタコンだそうです。路線的な特徴としては、見受けられない印象なので青春さんの創作かなと思います。新潟に新しく出来た路線の白新線の容貌が子供っぽくないというだけでキレだしたので、本当のショタ好きなのでしょう。
ちなみに信越本線の周りの路線、北陸本線、上越線等は古い路線で、彼等の見た目は青年でも実際は100歳以上です。比較的若い上越新幹線でももう30歳以上です。長野新幹線も若い方でしたが、近年北陸新幹線にパワーアップしました。顔出ししている長崎新幹線、ちょっと若いはずの九州新幹線も立派な成年男性なので、青春鉄道の世界の少年というと、数少ないです。
ショタと言えばシンタローですがシンタローの場合。
■世界最強の暗殺者集団のナンバーワン刺客 ■世界最強の暗殺者集団の総帥の愛息子 ■世界最強の暗殺者集団の新総帥
■弟のコタロー命 ■兄は従兄弟と思われていたグンマ博士 ■体は秘石製らしいのだが不老不死ではないらしい ■元の体はキンちゃんに返した ■東北人、忍者、京美人、等の仲間がいる
■金髪碧眼の叔父が数名いるが血縁関係はない。 ■母親は最初からいない、けどいないこと彼は知らない ■そういうごちゃっとした諸事情を知り尽くした医者が部下にいるけど、親しい訳でないので、重要な情報は彼止まりになり、あまりシンタローの所まで届かない
けど補佐官キンちゃんと医者が親子の様に親しいので、余程シンタローに危害が及ぶような情報は、そっとキンちゃんに流されているのではと思う。
暗殺者集団に、不幸にして就職してしまったが、唯一の家族である弟と一緒に暮らすために遁走、勤め先の財宝を持って逃げた・・・というシンプルな南国初期のシンタローでも、充分盛っていたと思います。総帥の息子だの、グンマの従兄弟だの、サビを尊敬しているだの、設定が増発されていくたびに、どう物語をまとめるのだと疑問でしたが。
ジャンの登場にいたっては、もう南国はシンタローの悩みの話でも、かわいそうなコタの話でもなく、大人世代のいたいけな話なんだなと思いました。 |
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