madeingermany

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...... 2015年08月17日 の日記 ......
■ 出典を忘れました   [ NO. 2015081701-1 ]
■ルーザー様について思うのは。サビが目をくり抜き、マジックが自分に冷たくなるまで、彼が自分は家族に貢献している、愛されている、必要とされていると信じていた事です。勉強も仕事も優等生で、あまりマジックに面倒をかけないで今までやってきた自負が、彼にあったと思います。

ルーザー様が有能である事には異論がないと思います。ただし望まれない有能さと言うか、ルーザー様が小さいハレ・サビに手こずるマジックを無視するかのように登校した際(※番外編)、ルーザー様は、自分は一族の名誉のためにフェンシングの試合に出るのであって、兄弟に優しくない訳ではない、状況に即した選択であると信じていたでしょう。

マジックにすれば、ルーザー様は大変な兄を無視して学校に行く、ふざけた気の利かない弟でしょう。ルーザー様はマジックを父親の様に思っていて、弟達には長兄がいるから勇ましく登校しただけです。あの歳の子、あの金持ちぶりで、家庭教師もナニーもいないのが解せないのであって。



閉鎖的な家柄だから、本来ルーザー様は学校も仕事も行かないで弟2人の乳母代わりにならねばならなかったのでしょう。そういう気性でないルーザー様は、のちに好きな相手ならどんな世話もいとわない高松を見つけるので、人生のバランスを補う事に成功したと思います。

有能だけど求められない方の有能な人だったルーザー様は、物語の諸悪の根源の様に、愛した兄から言われ死んでいきます。頭のいい人だったから、今までの生き方の弁明を兄が好まない事も分かったし、大好きだった兄さんから不信感と拒絶を叩きつけられた時、ルーザー様は復活する気を失ったかもしれません。

高松が死地に行くルーザー様を止められない理由は。高松がルーザー様の分身であって、対等の家族や友達でないからでしょう。自分が出来なかった分、兄弟や生まれてくる息子を愛してあげて欲しいとルーザー様は高松に言って行ったのかも。




■何の本で読んだのか忘れたのですが。何々でないと幸せになれないと思う人は、その何々が訪れても幸せになりにくいのだそうです。笑う門には福来るの逆の意味合いなのだろうと思います。

私は思考に詰まると人生哲学的なエッセイ、指導書的なものに手を伸ばす事がありますが、よく考えるとたった一人の筆者が一冊の本にまとめた価値観通りに世界が動いているはずなくて。運転免許ではないのだから、そういうハウツー本は余計読んでいて難しいです。

かえって、自分より頭のいい人に、直接指導を請う方が上手く行く気がします。自分で考えて動けと言われればそれまでですが、通い慣れたコミケ会場でも朝迷子になりかけた自分なので、誰かに道を聞く事は多いです。

記憶が曖昧ですが、お金がないと幸せになれないと思う人は、仮に大金持ちになっても幸福を感じにくいそうです。何々でないと幸せでないという気持ちは、対象を求める前向きな気持ちではなくて、今自分は幸せから程遠いという気持ちに近いのだろうと思います。




なので、お金なり仕事なり、望んでいたはずの環境なりがいざ訪れると、「幸せ」と認識する力自体が弱まっていて、慣れている不幸せな気持ちの方に安心を求めて逃げていくのかもしれません。

ルーザー様を永遠に失った自分は、もう幸せになれないのだからと言わんばかりに、全く関係のないグンマを苦しめたり、マジックをだましたりと、悪い方に元気な高松もそんな気質がありそうです。不幸な方が落ち着くというあれ。

それでいて、出会ったキンちゃんには真っ当に幸せになって欲しいとか思う高松は、自身を幸せにする方向にエネルギーが向かない様です。キンちゃんはルーザー様に似て即断即決の男だと思うので、恋ってしているだけで幸せなんだというメッセージを胸に、高松の隠居所に通うんだろうなと思います。それはキンちゃんが誰かに言われてしている事でなくて、自分で選んだ行動だから尊いのでしょう。

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