madeingermany

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...... 2015年09月02日 の日記 ......
■ 佐為   [ NO. 2015090201-1 ]
■図書館の貸出期間の都合で、借りているクリスティをハイスピードで読んでいます。ミスマープルです。序盤は田園的な英国描写、中盤で人間の悪さを描き、一刀両断するかと思いきや、意外と殺人の理由は金目当てとか単純なもので、最後は大体カップル成立、新夫婦誕生、牧師館の殺人でも、牧師館の奥さんの妊娠報告で終わりです。

同じくらい好きなメグレ警視とどうしても比べてしまいます。メグレの場合、おおよそ都市的な凶悪犯が対象になるのでミスマープルと同じには語れませんが。メグレものは、事件に向かうメグレの憂鬱さ、事件の関係者の陰鬱な感じが劇中に漂い、ミスマープルものが内包する明るさみたいなものは少なく感じます。

ミスマープルは正義と義務を遂行する在野のネメシス。メグレ警視はパリ中の不幸な人達の心の友達。メグレやパリ市警の人達は、犯罪者と時々意気投合していて、特にメグレはそうです。ミスマープルに怒られそうです。




■高松はよく帰って来たなと、いまだに思います。もともとルーザー様かキンちゃんに呼ばれれば、地の果てからでも帰って来そうな高松ですが、それだけ大事な人だから厳しくキンちゃんに接しようと思ったのではと。

反面、高松なので倫理や道徳よりも我欲を優先するだろうなとも思います。男性的な支配欲や所有欲ではなく、まるで婦女子の様な「好きな人と一緒にいたい」と言う感じを受けますが。紆余曲折あって、散々キンちゃんが隠居先に通い詰めて、ほだされまくった後でのシンタローの失踪事件だと思っています。

他力な理由で、再びノコノコ好きな人の側に腰を据えた高松が、意地汚くて好きです。




■漫画やアニメで、死んだと思っていたキャラが最終話近くになって、生き返ったとか死んだふりをしていたとかで再登場し、美味しい感じになるのはある事だと思うんですが。

ヒカ碁の佐為も普通の漫画なら、またニコニコと帰って来たと思います。ヒカルの小学校時代、中学在籍、院生、プロ試験の頃のキャラは場面が変わるとほとんど出てこないので、佐為も佐為編完と言われてしまった後は、絵画の様な感じでしか出て来ません。




佐為に劇中で再登場してほしいなと思う反面、既に猛虎と化したヒカル、更に強くなった塔矢の前に、佐為は以前の様な包容力のある碁を打てなくなっている気がします。名人との対局で佐為をしのぐ見解を見せたヒカルに、もう保護者はいらなくなっていたのかもしれません。

セーラームーンでうさぎの親友とされていた、大阪なるちゃんがある時期からピタッとでなくなったのを思い出しました。なるちゃんはぐり男と付き合っていて楽しい時間を過ごしているというフォローがアニメにあるのが救いです。

友情とか愛情って、そんなもんかなと思うと寂しいです。ヒカルが碁打ちとして大成したとか、塔矢や社、世界中の碁打ちと神の一手を目指す事も大事ですが、可愛くて明るい佐為が好きだったなと。

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