■恥ずかしながら自分の本について思うと。一冊目の高松本「ユニバーサル・ドクター」は、最初の一瞬はチャン5の世界へ真っ逆さまな高松を想像して書きましたが、入稿前には、キンちゃんと高松が伊豆温泉に出かけていました。南国でマジックが伊豆と言っていたので骨休めにでも、伊豆へキン高に行って来て欲しくなりました。
チャン5、ジャンの存在、他のエレメントから自分は逃げたのだと思います。高松なら自分を襲う不幸には、何倍もの復讐を図るでしょう。ただし自分から故意に相手を傷つける人ではないと思います。いささか希望的な高松観です。
高松は頭のいい人だから、復讐が実に疲労する事、復讐自体は愚かな行為ではないけど、他に何もする事がなくなった時以外は選ぶにふさわしくない行為だと思ってくれるでしょうか。グンマを自分が育てると言うよく分からない復讐は、まさしくルーザー様を失い、頭が空っぽになった高松の選びそうな事です。
もし高松に、他人の繰り言を聞かないジャンに復讐する暇があったら。キンちゃんの特戦ジャケットにブラシ掛けするべきだと自分は思いました。
■高慢と偏見を読んだので、次はノーサンガー・アベイを読んでいます。発表順に読もうかなと思いましたが、順不同です。ノーサンガー・アベイは初期の作品なので、説得の頃より皮肉や冗談が多い語り口になっています。ジェーン・オースーティンというと、ビクトリア女王の時代の少し前の人です。
スタンダールやサッカレイと同時期という事になりますが、ナポレオン戦争、産業革命などはオースティンの作品には余り出て来ません。ロンドンの描写もありますが、単に都市部と言う感じの描写です。鉄道の描写もまだありません。
不思議なのは士官達の描写の晴れがましさです。高慢と偏見、説得でも士官と言えばお嬢様達のアイドルです。オースティンの小説だと一貫して、軍人達は甥も若きも格好の花婿候補です。英国らしいと思いました。それとも、歴史の教科書で読む時代時代が正しく教科書的で、世界のどこかには、まだエリザベス・ベネットの様な爛漫な娘さんがいるのかもしれません。
■以下は妄想です。
・グンマの母にあたる女性は美女だと思う。PAPUWAでマジック曰く、優秀な女性〜だそうだけど、同じくらい健康で若い女性のリストがあったら、マジックは顔で選ぶと思う。
マジックに否を申す気はない。マジックは多くの一族同胞のブロンド美男子達、及びミツヤを葬ってきたのだから、クレバーな感じの相手が苦手なんじゃないかと思う。ガンマ団、それに一族内でものを考える人間は自分一人でいいと思っていそう。ルーザー様の死を境に、ガンマ団は完全に体育会系の団体になったのだろうと思う。
高松も、マジック好みの人材に自分を変えたんじゃないかと思う。高松の生来の性格は今になっては分からないけど、グンマの育児に奔走する高松を見てマジックが、彼が弟の未亡人である故に自分へ抱くだろう敵意の可能性について考えなくなった事は言えると思う。
マジックはミツヤの事も、ルーザー様の事も忘れて、好きだった男にそっくりの少年に夢中になっていられても。高松はそうはいかないと思う。マジックの子供を育てるストレスより、ルーザー様の息子と仲良くできないイライラは常にマックスだと思う。 |
|