madeingermany

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...... 2015年11月24日 の日記 ......
■ タイム   [ NO. 2015112401-1 ]
漱石は高等遊民という言葉を作りました。代助、先生、須永、甲野と何人かいます。猫で働きたく無さそうな苦沙味先生を読むに、漱石のイライラが高じて無職の男を出したのかなと思いました。先生、須永、甲野は働かなくても暮らせますが、甲斐性というものを一切見せない遊民の夫を持った女性のイライラが生じます。

先生は体でもよくないのですかと私が静に尋ねると、結構きつい口調で「そんなことあるはずない」と静は答えます。仲の良さそうな夫婦として私は先生夫婦を語りますが、後に私と静が結婚したのなら、私は静から色々聞いたかもしれません。静は、昔は田舎から単身飛び出してきた先生を男らしいと思ったのでしょう。


自分は子供の頃、虞美人草と言えば京都を旅する甲野・宗近、許嫁とも言える小野と小夜子のロマンチックさを見ていましたが。帝大を卒業し、いたって健康なのに何年も家に引きこもり日記を書くばかりの甲野に、義母と藤尾はどれだけ嫌な目にあっているのかと最近思いました。

糸子か他の女性と婚姻し家を再興し、藤尾をしかるべき男性に添わせるのが甲野の仕事です。就職していないとしても、それだけは外せなかったはずです。彼が引きこもりだから、小野を家に招き、藤尾と添わせようとした義母の思いになんら疑問を感じません。




以下、重箱の隅をつつく妄想です。


・南国を読み返していると、ミヤギが全国の女子中学生の皆さんと言っている。PAPUWA以降では見られない、異性へのアピールが爽快。ミヤギの「リバースだべ」等、ミヤギの意欲的・好戦的な所が好きだった。

実際ミヤギが、アニメの様に意欲的・好戦的なのかは分からないのだけど、ガンマ団のおどろおどろしい空気に程よくとけ込む、天性の明るさ・柔軟さがあっていいと思う。PAPUWAで声が平川さんなのだけど、肩肘を張らない面で合っていたと思う。



・さて、全国の女子中学生の皆さんと言うと、タイムボカンシリーズの名言に似ている。似ているだけなら、スラムダンク等でも流行語を取り入れている場合があるのであり得るけど、タイムボカンシリーズは主に70〜80年代。

原作者が大のタイムボカンシリーズ愛好者だとは聞いていないし、大流行して約10年経った名言を連載中の漫画が取り入れるとは、「意識していた」という事だろうか。ミヤギの一言で即断してはならないけど、PAPUWAの「何かを探してグループで冒険」というスタンスにも通じる。

タイムボカンシリーズの要素を一切排除するべしとか奇抜な事は思わないのだけど、原作者は「自分は大人向けの漫画家」と自認しているなら、何故にタイムボカン。タイムボカンがどうこうではなくて、どのシリーズも大人が見ても楽しい事は疑いない。けど、スカッとしたギャグがメインなので一応は子供向けになる。



・ちょっとだけタイムボカンです、という事で赤の秘石探しをするなら、ガッツリ探して欲しかった様な。秘石がどれだけすごいものなのか、見つけ出すと何がどうなるのか、キッチリ描きこんでこその「全国の女子中学生の皆さん」ではないだろうか。読者が読みたいのは亜流のタイムボカンっぽいものではなく、シンタローやパプワのお話なのだから。

南国アニメのメインターゲットはあくまで子供。美男子である事を自認するミヤギは、視聴者・読者の少女達へのアピールとして「全国の女子中学生の皆さん」なわけで、断じてミヤギが18歳以下の少女を好きだと言う訳ではないのなら。

タイムボカンなんですか?云々を忘れるためには、ミヤギが視聴者・読者の少女達を、24歳の美男子の魅力で惹きつけようとしたと言う結論になる。ナディアのエレクトラさんも確か24歳で、マリーにオバサンと呼ばれているので、小中学生にとって20歳前後の人は、アイドルや芸能人でないならオジサン・オバサンだろうに、ミヤギの美男子ぶりが潔い。

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