気のせいかなと思うのですが。少年誌だと幽白の様なチームバトル、スラムダンクの様なチームで行うスポーツものが多くて。女子向けは徹底してヒロインが一人だった気がします。ヒロインのお友達ポジション等はあっても少年物の様な、物語を二分するくらいの友情・ライバルポジションはそんなになかったと思います。
少女向けは徹底して一人のヒロインの物語であり、少年向けはチームの物語と言うか群雄なのかなと。少女向けでも群像劇の面はあると思いますが、少女の求める「愛」は、少年の求める「勝利」と違って、ヒーロー以外の誰かと分割出来ないものです。
遊戯王で何かと遊戯より海馬が目立っても特に問題なかったのに、少女漫画でライバルキャラがあそこまで目立つ事はなかったなと思いました。多分、遊戯達がしているのは群雄割拠のバトルであって、少女漫画のヒロインが求めるのは勝利でも獲物でもなく、自分が愛される事なのかなと。高松のえげつなさ・貪欲さ・悪辣さはフェイクだろうかとたまに思います。
■二次元の話ですが。幼女向け雑誌の恋愛観って、ジャポニズムでアメリカンというか。好きな人に尽くすのが女の子の幸せだけど、時代的に男女平等で、むしろガサツなだけの男の子より、女の子の方が元気で賢くて。(幼い頃は女子の方が成長が早いらしい)
恋の相手に健気な自分、好きな男の子に愛され、可愛がられ、ヨイショされ、永遠にテンション高そうな感じが貫かれていたなと思いました。こんなこっ恥ずかしい恋愛観、恥ずかしくなる前に死ぬ程楽しんでおけばよかったと、ちょっと思います。乙女系声優CDが大好きです。
ふと足を止めて考えると。南国&PAPUWAの劇中で虐げられているキャラ達が、まさに少女漫画の主人公の様な感じがします。南国&PAPUWAだけでなくて、チャン5のエドガーとか、好きな人への思いを胸に頑張れば頑張るほど泥沼にはまるキャラが珍しくない気がします。
・アラシヤマ 典型的な尽くすタイプ。好きな人の事しか考えない恋愛脳でありながら、仕事面は真面目で旧上司からも一定の評価があると思う。ただし好きな人が俺様?ショタコン?だからか、何巻コミックスが進んでも汚れ役、笑われ役、と恵まれない。でも非常にバランスのいいキャラだと思う。
・キムラ タフで明るいキャラなのはよく分かったが、彼が執着するらしいリキッド以外のキャラとのからみがほとんどなく、本来の役どころが分からない。リキッドがキムラの外見やテンションに惑わされず、彼の使命に目が行っていればPAPUWAはもっと奥深い漫画になったかもしれない。
・ウマ子ちゃん クリスマス、バレンタイン等の乙女のイベントに真剣になる様子が、男らしくて素晴らしかった。力強く愛情深い所が彼女の魅力であって、体格の良さだけ見て彼女を判断し、彼女を優秀な戦力とすら認められないリキッドは本当に特戦出身なのか。せめて彼女の隊士としての力量に敬意を示すべきだったのでは。
・ドクター高松 原作者の思う悪い大人、嫌味な理系男そのままのイメージなのだろうなと思う。原作者が最も軽んじていそうな、「好きな事を頑張る、好きな人のために頑張る」気持ちが空回りどころか、高松からの暴力・高松への暴力になっている。高松が愛されキャラになる必要はないと思うけど、グンマは高松に言いたい事だらけになってしまった。キンちゃんにフォローして欲しい。 |
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