■南国後のグンマは高松との関係に悩むあまりに、血縁に癒しと解決を求めているのかなと思いました。血縁達にしたら、コタでなくても自分自身について手一杯で、グンマを幸せにしてあげる心の余裕は生まれにくいのかなとも思います。
グンマは高松から「近くにいるのが幸せ」と刷り込まれていて、眠っているコタや遠征中のシン・キンを「家族」と思いにくいのかもしれません。ルーザー様のお側にいたかった高松の心残りから生まれた考え方だと思うので、高松以外の人全てに通じるかというと疑問を覚えます。遠恋必至なキャラが多いので。
高松のもう一つの考え方、「一生懸命なのが幸せ」という面を受け継いでいるのがキンちゃんかなと思います。「いつも近くにいて一生懸命なのが幸せ」というとフルコース過ぎて高松自身もそこまでは望外でしょう。キンちゃんが仕事や研究に熱心なら、自ずと高松も近くにいると思うので、キンちゃんの受け継いだ面の方が勝手がいいのかもしれません。
■鉄と言うと、鉄道の運行を妨げる撮り鉄、部品等を盗んでしまう様な行為が目立ちがちですが。もし鉄の祖が内田先生や宮脇氏なら、求められるのは相当なインテリジェンスなのだろうなと思います。両氏とも車両について詳しかったとしても、著作にマニア的な事はほとんど出していません。
両氏とも著作は「鉄道に乗るのが楽しい」という事がいつもメインだった気がします。内田先生は気儘な鉄道旅行を愛し、宮脇氏は日本の国土そのものを楽しむような車窓風景を味わっていました。車窓って楽しむとしても、山が綺麗とか河が広いとかでは多分足りなくて。山陰の景色の古風さに舌鼓が打てるくらいの知識が必要なのでしょう。
氏の学識は、鉄道の黎明期である明治まで徹底していたと思います。だから新興の地域や、速いだけの特急を好まかったのは分かるんですが、今はもう新幹線沿線は普通のものとなっている気がします。氏がつまらないと言っていた特急や新幹線が自分は好きだったりします。
■以下は雑感です。
群馬と言えば山岳で。冬は雪を見ながらの露天風呂、スキー、スノートレッキングと、山からの恵みがあります。日本海から新潟に吹き抜ける寒風のためだそうですが、群馬にも恩恵を置いて行きます。
群馬から南に行くと、暖かい埼玉、その更に南は人工的なものしか目に入らない都内になります。群馬から出て、県外で何かしようと思うと大体南下するので、山や雪、清流からどんどん離れていきます。新幹線に乗っていても、その変化が分かります。
つれないなあと思っていましたら、自分の大学(京都市内)は鳥取の大山の酪農と契約しているとかで、どうも関西にも「山」があるのだと嬉しくなりました。思い出に過ぎなくとも、関西にも「山」と「都会」があるのだと知りました。鳥取は山というより海の印象が強いですが。
関西で学生として過ごしている間、お洒落なのは神戸、楽しいのは大阪、勉強するなら京都とボンヤリ思い、鳥取の大山はきっと関東でいえば群馬みたいな所だと勝手に思っていました。自然豊かで雪も降ると聞くので、そんなに間違ってもいなかったと思います。
ただし。職場の前のコンビニで、大山の牛乳をつかったドーナツが普通に売っていました。自分の想像はただの想像だったのがよく分かりました。あんまり群馬で神戸屋のパンを見ないので、まさか兵庫のメーカーのドーナツが全国で売ってるとは思いませんでした。
群馬の食品が山陰で売られていると思えないのが残念です。恵方巻きとか関西の習慣が東に伝わる事は多いのに、北関東の文化はいまいち伝播しない様です。 |
|