■血液検査をしてくる事になりました。田舎でも病院はいくつかあります。
■漱石と言うとその語り口ですが。最近読み返していません。内容はいつも私小説っぽくて、「周囲と馴染めない自分」の描写の連続だったと思います。自分を卑下する時もあれば、周囲を攻撃する時もあります。
愛ある攻撃なんかでなくて、明暗で言うと「アタシを愛しているならアタシのいう事を聞いて」という延の津田への攻撃の連続です。明暗は未完ですが、この鍔迫り合いは最後どうなるのでしょう。
小説的に死、発狂、流浪、諦め等あるでしょうが、門の「また冬が来るよ」、道草の「一つの事が色々に変化して俺を襲う」「終わりなんかない」等の発言を思うと暗澹たる思いです。次に漱石を読む時、自分はどんな感想を抱くのでしょうか。
■南国後のガンマ団の変化について考えていました。上の世代がゴッソリいなくなれば、新しくならざるを得ませんが、PAPUWAのミヤギ、トットリ、アラシヤマ、コージを見ていると全く普通にマジックの命令を聞いています。若手の限界と言うか、あのマジックが自分の影響力を他人のために減らすとは思えません。
以下は高松擁護説です。
シンタローがマジックを肯定するために新生何とかを立ち上げたとしたら。曇りなきマジックをおかしな方向に走らせた戦犯であるミツヤ、ルーザー様の立ち位置はGHQに解体される直前の日本の色々の様です。
ルーザー様の御遺影を胸に抱き、一人息子のキンちゃんには「絶対に新方針?に抗わない事」と言い残して消える高松博士の姿が浮かびました。
・高松がグンマにルーザー様のお話をしなかったのは、悪い意味ではなかったのかもしれない。新生ガンマ団とやらでいずれ忘却というか焼却処分されてしまうだろう、酷薄なルーザー様という一人の青の一族の思い出なんて、グンマに聞かせられる案件ではない。
漱石の書くワガママな男達の、独善的な告白劇の様な、浅ましくも愛のこもった語りになるだろうから、高松もそうそう余人に話せない。
・高松は勘がいいから、マジック達兄弟がルーザー様との時間を忘れようとしているのを、早くに悟ったと思う。追い詰められての自殺で家族がいなくなった事なんてマジック達は忘れたいと思うが、ルーザー様の功績は残され、組織の中の部品になって行く過程を、高松はまざまざと見たのだと思う。
999で男の子がネジになって帝国を支えると言うのがあるけど、ルーザー様も形と心を失ってネジになったのだと思う。高松が小さなネジを手にしていても誰も何とも思わないだろうし、ルーザー様は技師でもある高松の一部になってしまったのだろうと思う。
ガンマ団は、 ・ライオンパパ健在時 ・マジック就任直後 ・ミツヤ暗躍時代 ・マジック独裁期 ・ジャン来襲 ・ジャン、ルーザー博士 退陣
と何回か変化しているので、高松は南国の頃のガンマ団が永遠ではないし、再度変化があるだろうと、ある程度まで読んでいたと思う。どう変化するとしても、ルーザー様が帰って来る事は無い。
高松はグンマのためを思って、マジックに焼却処分されたようなルーザー様の思い出を他言しなかったのかもしれない。グンマがルーザー様の死を悔しいとでも思えば、グンマはマジックに消されたと思う。
・ならなんで、高松はキンちゃんにルーザー様の思い出を話せたかと言うと。グンマよりキンちゃんがルーザー様に似ているからだと思う。愛しい人に似た男の子に、自分と共有してもらうつもりで、秘めていた愛のメモリーを語るのは、自然な流れだと思う。
それしか目が覚めてからの怒りと涙で、どうにもならなくなっていたキンちゃんを癒す方法はなかったと思う。グンマにも悩みや苦しみがあっただろうし、真実を高松と共有する可能性はあったのかと思うと、自分はないと思う。
高松は完全にグンマを信じている訳ではないし、グンマも高松に自分の全てを見せている訳ではないと思う。キンちゃんが父親似の素直さ全開なのは兎も角、グンマの判断力はある意味高松以上なのだと思う。 |
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