madeingermany

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...... 2016年02月10日 の日記 ......
■ 尊敬   [ NO. 2016021001-1 ]
■何故先日房総一周したかと言うと、鉄と漱石が詰まった場所の一つだからと言えそうです。鉄道と漱石と言えば、鉄道が近代文明の象徴なので、劇中によく出て来ます。三千代を失って発狂しかけた代助は、最後市電に飛び乗ります。三四郎も序章は線路の上です。

こころの先生が最期に向かったのは、多分外房だろうと思います。こころと海と言えば鎌倉の海水浴場の場面が冒頭にありますが、鎌倉が出て来るのは最初だけです。鎌倉はセレブ向け、房総は学生向けとなれば、Kとの思い出が一杯の千葉へ先生は安らぎを求めるでしょう。

自分などは山岳地帯に住んでいるので、房総を旅しても寂しいとは思いません。ですが都会人の漱石には、昔の千葉がどう見えたのでしょうか。

群馬の鉄道のエースが上越新幹線である様に、房総の王者は外房かもしれません。内房は何となく車でもいいかなと思う穏やかな地形ですが、外房はもうあのイケメン(※外房線)と一緒でないと本当に波にさらわれそうです。





■何故シンタローはサビを尊敬していたのか、考えていました。南国ではハッキリ尊敬しているとありますが、PAPUWAでは特に描写がありません。原作者にとって大事なのは「サビが崇拝されている」事であって、崇拝してくるのはシンタローでもコタでもジャンでもいいのでしょう。

以下に根拠はありません。


■子供って、熱心に世話してくる担任の先生や、毎日家事をしてくれるママを軽んじて、空想の世界のスーパーマンに憧れる時期があると思う。自分も学生の頃、新選組隊士や三国志の英雄達に憧れた。将来隊士にも英雄にもなれないだろうけど、無茶苦茶かっこいいと思った。

この世にスーパーマンはいない。偉い政治家もスキャンダルまみれだし、コネやお金などの諸問題があるし、人生堅実が一番と、子供は段々気が付いて、ママやパパ、クラスの先生を改めて普通の大人として尊敬し直すのかもしれない。



■シンタローが長らくマジックよりサビに懐いていたのは、分かる。甲斐甲斐しいを通り越して時にウザったい父親より、クールで美しく強い近親者に憧れるのは分かる。けどサビの生活費は、ライオンパパの遺産やマジック・ハレの稼ぎだと思う。サビがガンマ団の役員か何かであるのかもしれないけど。

シンタローが無邪気な少年時代を過ぎ、何となしに社会や父親へ嫌悪を感じて来た時も、心の支えはサビだったかもしれない。何事にも揺るがないサビは頼もしかったかもしれない。けどサビの頼もしさは、サビ自身が積み重ねたものではなく、父と三人の兄の稼ぎによるものだ。

シンタローが真っ直ぐな青年時代から、大人になった時。サビはシンタローの中で、普通の叔父さんまでに相対化されたかもしれない。ハレは何かとアクションが大きいので分かりやすいけど、サビはお嬢さん気質なのでよく分からない。シンタローが大人になった時、自分の周りの人達に「何かしてあげる」方向で大きく、強くなったのは偉いと思う。



■この話の流れなら、嘘でもグンマをお世話し、キンちゃんの事も気にかけている高松に、シンタローから少々の敬意があってもいいかなと思いたいけど多分ないと思う。暴力的で倫理的におかしく、生徒から盛大に嫌われていた、才能と実力がなかったら社会的に抹殺されているだろう男の長所に振り向かないのは、シンタローが正しい。

それにしても。高松が、自分の敬愛するサビの古い友人である事に、何故シンタローは24年も気が付かなかったのか。高松が青の一族と懇意なのを自慢しないからかもしれないが、サビはグンマの叔父でもあるから、高松とサビが知らない同士とは考えにくいのでは。

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