madeingermany

[PREV] [NEXT]
...... 2016年02月17日 の日記 ......
■ 琴を爪弾くルーザー様   [ NO. 2016021701-1 ]
■学校の授業の一つに「自己実現しよう」というテーマがあった気がします。アイデンティティに目覚める10代が迷わない様にとの配慮でしょうか。夢とか、何になりたいとか語る時間だったと思います。マズロー的に言うとそれはかなり難易度の高い行動です。

アイデンティティとか難しいテーマにしなくても、いつか自分で稼いで暮らさないとならない事は、子供でも分かるでしょう。暖かい所で眠り、お腹いっぱい食べ、安心して過ごせる相手と暮らす幸せ(マズロー的に低いとされる欲求)をまず授業で取り上げるべきかなと。いや、それは家庭で学ぶべき事かもしれません。

もし今の自分が自己実現するとしたら。健康かつ心穏やかに過ごす事だけで精一杯です。南国後半のキンちゃんに必要なのは夢みたいな地位でも強い暴力でもなく、高松が差しだすハンカチ一枚だったと思うと彼が他人に思えません。



以下は痛いルザ高妄想です。

・死に至るブラコン、貧富の差、育ちの違い、冷たい性格等の障害を乗り越えて、愛する人を見つけた高松。ただし愛するという一点に、ガンマ団での辛い生活の慰めを見出しただけで、リアルな恋だと当人は夢思っていない。王室のおっかけってこんな感じかなと思っている。

・高松にとって、ルーザー様はアイドルとか二次元の存在に近かったのではと思う。元来頭が良過ぎて凡人とは違うものが見えてしまいそうな高松。数式を美しいと言える人の様に、完成された性格からなる美しさをもつルーザー様は、高慢な高松の興味を満たすのに十分だった。

ルーザー様への個人的関心というより、春琴抄の佐助の様な気分で毎日研究所に通う高松。高松は佐助の様に行き過ぎた点があれども、真面目で努力家でそれなりに結果を出して来るので、ルーザー様の覚えはめでたい。



・致命的なまでにブラコンであるルーザー様の終着点は誰にも分からない。高松も崇拝の対象であり、自身のパトロンでもあるルーザー様の逸脱がどこまで伸びるのか知らないままついて行くしかない。

所で春琴は、意外と普通の女性だなと思う。身分の低い佐助を愛した時点で、彼から普通に幸せにしてもらう事は難しいと判断したと思う。最初はあくまで「お嬢様のワガママ」という形で佐助を側に置いたと思う。

男女の仲になり、佐助の子を産んでも春琴は変わらなかった。変わらないと言うより、春琴が演技であれ高慢さを捨ててしまえば佐助が自分に飽き、捨てるだろうと考えたのでは。佐助はエスカレートし、春琴の両親公認で一軒家を春琴と構えても、丁稚奉公的な献身を止めなかった。

佐助の異常性に付き合うくらい、春琴は佐助を愛していたのだろうと思う。本当はただの奥さんとして、佐助と佐助との子供と、普通に琴や琵琶のお稽古をして暮らしたかったのではと思う。




・なんかテーマがよく分からなくなりましたが、ルーザー様はああいう性格でブラコンで短命だった方ですが、高松を愛していたと思います。証拠はないですが、ある意味ルーザー様以上に逸脱した性格の持ち主である高松は、その生き方を変えないで生きる事が出来ました。あのルーザー様ならもっと高松を矯正しそうですが、適度の彼を尊重していたのかなと思います。

なんだかんだって、高松は生まれてきたキンちゃんに対しては平穏な接し方をしそうです。ルーザー様に対してはあれこれこじらせて崇拝したりすねたりしても、全てを高松に頼る小さき存在にねじれた態度を取らないのは彼のいい所だと思います。

...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: