■5月のインテックス大阪に出てみようと思います。新幹線のつばめを見に、鹿児島まで行く夢があります。
鹿児島と言えば谷崎を思い出します。谷崎自身が小説の舞台にしたのは、確か瀬戸内海が最も西にあたります。もとは関東人で、学者肌ではない谷崎の想像力の限界は神戸あたりまでだったのではと思います。谷崎は歴史物も書きますが雰囲気で押して来る感じです。
細雪では、関ケ原を自慢する名古屋出身の義兄一族に対し、幸子が、自分は太閤と淀君が好きだと心の中で反駁する場面があります。関東人の谷崎にして秀吉贔屓とは不思議な感じですが、素直でない所に谷崎らしさを感じます。(松子夫人の趣向かもしれないけど)
大阪の陣の後、秀頼が鹿児島に逃げ延びたという説があるそうです。そんな魅惑的な説を、関西を長らく小説の舞台にした谷崎が知らないはずないと思うので、作家としての食指が動いたのかもしれません。
■夏コミかガン流3で、本を出そうと思います。こりないと言うか、諦めが悪いと言うか、書きたい(描きたい)事があるのが憎らしいです。
ルーザー様を嫌う高松を書いてみたいです。高松が本気で人を嫌う時は、むしろ相手の前でニコニコしていると思うので、嫌うというより恋が冷める感じに近いのかもしれません。
とはいえ、ルーザー様の援助を受けながら彼を嫌うのは至難の業です。高松は、だらけている時は際限なくだらけそうなので、彼への感謝の気持ちを恋に近い所まで熱して、一角の科学者になったのだろうなと思います。
劇中の高松が永年ルーザー様を慕うのは、彼との関係が強制終了されたからかなと思います。ルーザー様とすると、高松が独り立ちした時に自分の役目は終わった、息子も無事生まれるなら、もう自分はする事がないと勝手に人生の幕を下ろしそうです。
劇中はそんなセンチメンタルなルザ高の終了でも。彼の命が続いて、キンタロー様も生まれ、高松がずっと彼の側にいたら。多分、高松は彼への恋も愛も情熱も冷め、普通にキンちゃんと師弟関係に近い間柄を保ち、ルーザー様は勝手に御兄弟と愛し合えばいいと沈静化していそうです。
それが普通と言うか、劇中の高松はいわば墜落事故に巻き込まれた様なもので。原作者がやたら「スクランブル、スクランブル」言ってて、アラートばっかりの展開どうよといつも思っていました。スクランブルは軍事行動の一種なので、あくまで根幹の作戦あっての話では。 |
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