■少女漫画のお約束の一つは、ヒロインかヒロインのお友達が、「16歳になったら先生のお嫁さんになる」と言い出す事でしょうか。CCさくらやママレでは夢が叶ったらしいです。少女が可愛らしい夢を口走るのはいいけれど、先生が率先してその夢を叶える事は少ないでしょう。
もし早目に世に出ていたら、キンちゃんは16歳を越えてもまだそんな事を言いそうです。キンちゃんに甘い高松先生が悪いのですが、高松の場合、キンちゃんに「自分はルーザー様の部下。見出してくれたルーザー様に恩返ししている」と言い続ける方も原因でしょう。そんな欺瞞、グンマならさっさと見破ると思いますが、キンちゃんでは高校生になっても、「俺がお前を幸せにする」と真顔で言いそうです。
■少女漫画家のデビューは、早ければ早い方がいいそうです。理由は、雑誌が対象としている小中学生の感性により近い年齢で漫画を描いた方が共感を得やすいから、だと思いました。
確かに「親がムカつく」「大人になりたくない」とか言えるのは子供の特権かもしれません。そんな感性を茶化さないで作品に出来るのはベテランか、そんな少女達に感性が近い世代の作家さんなのかもしれません。
かつては横山光輝先生も、手塚先生も、赤塚先生も少女漫画を描いていました。女性が職業というものに就きにくい時代はそうだったと言うか、少女とは、少女とされる若い娘さん達の総称であり、大人の男性達が作り上げたイメージなのかもしれません。
横山先生の場合何故か、男性キャラの方が色気があるので、ミニスカ魔法少女を世に送り出した功績は忘れられがちらしいですが。
■母子関係に悩んでいたパラキスの紫ですが。マリンブルーの風に抱かれての頃から、主人公の両親世代をきっちり書く作風だったなと思いました。
少女漫画、特にりぼんは現実でもありそうな親しみのある漫画が多かったので、家族関係の描写にはどの作家さんも気を付けていたなと思いました。
ヒロインがものすごく不幸という事は基本的になく、多くは理解と財産がある両親で、大体、新宿より西の地域に住んでいるお金持ちのファミリーだったと思います。山手線の西側。吉祥寺の方でしょうか。
高崎線・東北線・常磐線沿線で少女漫画ってあったんでしょうか。姫ちゃんのリボンの舞台は国立市がイメージと聞きますし、吉住先生の漫画の世界の遊び場が渋谷とかだったので、まさしく新宿の西〜南です。
埼京線や東武沿線をイメージした少女漫画。パラキスの紫が、「地味で真面目で健康なだけが取柄で、自分を変えるために、親に無理を言って東京のお嬢様学校に進学し、更なるステイタスを目指して受験勉強していたら、モデルにスカウトされ、女性としての自己に目覚めた」という、熱血田舎娘だったら。
乗るのは中央線でも山手線でもなく、湘南新宿ライン・上野東京ラインなど。前橋ってどこにあるの、とクラスメイトが小馬鹿にする中、「群馬県」と即答してしまい、「親戚がいる」と必死に誤魔化す。
そんなマンガ、オサレ雑誌には載らないでしょうし、最早矢沢あいの漫画ではありません。高崎線は東京や伊東まで乗れますが、実は高崎〜大宮の路線なので気軽に完乗してみて下さい。 |
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