madeingermany

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...... 2016年05月22日 の日記 ......
■ ガヴァネス   [ NO. 2016052201-1 ]

■原稿を始めようとして、先に雑用を片付けようと思ったら時間ばかり土日は過ぎて行きました。思い切って前橋のバラ園にだけでも行けてよかったです。一時間も園内を逍遥していたら結構疲れました。

原稿が描き(書き)たいです。誰の手にも取ってもらえないかもしれませんが、描かないと苦しいので。




■高松の立ち位置を想像するのによく拝借するのが、英国のガヴァネスです。上流階級のお屋敷に住み込みで働きに来ていて、御令嬢達にお勉強や礼儀作法を教えている人達です。今はいないか、いてもわずかな職業かもしれません。

マジック達の国籍が英国なのは偶然でしょう。どの国でも、お屋敷に住み込みで働く使用人は大勢いました。漱石の小説にも、「おさん」「ばあや」がよく出て来ます。漱石は義母の影響か、おさんは冷遇しますが、清の様なばあやは大好きらしいです。

パッと思いつくのが。
「小公女」
「虚栄の市」
「ジェーン・エア」
オースティンの作品でしょうか。メアリーポピンズは有名ですが読んでいません。

小公女はロンドンの寄宿学校に、ミンチン先生姉妹やベッキー達が御令嬢達と寝起きしています。先生方は普通の部屋かもしれませんが、ベッキーの扱いの酷さと、ラビニアの暮らしの差は言うまでもありません。

虚栄の市は分かりやすく、レベッカは結婚相手を探しに女家庭教師としてお屋敷に来たようなものです。オースティンの作品も、あくまで不労所得で暮らすお嬢様達のお話なので、従属的な女家庭教師の姿しかありません。





画期的なのはジェイン・エアだったと言われています。普通は当時の女教員と言えば、ミンチン先生の様なウルトラ苦労人であり、それだけに富裕層や男性一般に敵意を持っている場合があります。

ミンチン先生はフランス語が出来ないのがコンプレックスで、ペラペラのセーラが憎かったそうです。セーラにはフランス語を習得できる時間もお金もあったけれど、叩き上げで女流経営者の先生にはそんな暇も金もなかったのだと思います。

ジェーンは家庭教師になる事で自分を向上させ、結果的にいい夫に巡り合っています。ロチェスターは素朴な人なのかなと思いますが、ガヴァネスと結婚って、要は彼女にサラリーを払うのが嫌で、無償で家の事も配偶者的な事もさせる気だったのでしょうか。




ロチェスターと言えば妻のバーサですが。彼女が発狂したのは、ロチェスターのせいもあったのではと思います。普通の裕福な若い美人のお嬢さんが、「お前とは家の都合で財産のために結婚した」「俺は本当は、派手で見栄っ張りな娘より、質素で何でもいう事聞きそうな目立たたない女性が好み」と直接言われないにせよ、態度で示されたら狂うと思います。

しかもバーサは実家に帰る事もなく、屋敷に閉じ込められています。夫婦の不仲が世にばれ、しかも夫の虐待が理由らしいとなればロチェスターの不利で、期待していた彼女の財産も飛んで行ってしまうから、幽閉したのだろうと思います。時代性から言って、精神的な病の場合の扱いは過酷だったろうと思いますが、新妻を狂わせて幽閉して、別の女性と結婚しようと言うロチェスター。ジェーンはそれでよかったのかと思いました。

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