■温泉と言えば湯治ですが。本気でやるなら、米味噌持って現地で自炊だそうです。旅館の多めの食事をとるよりヘルシーそうです。
高松が湯治をするなら、本気の湯治でしょうか。近所の朝市でその日食べる野菜等を買い、現地で暮らす様に過ごすあれ。高山の朝市のイメージかなと思います。南国での負傷後、そんな時間が高松にあったらいいなと思います。
毎朝高松が炊いたご飯と、作った味噌汁を食べるキンちゃん。日中は高松とお勉強、夕方は温泉。いい子にならないはずはないというか、愛情不足には陥らないだろうと思います。
■谷崎の細雪、又は今読んでいる秋津温泉で、旅館で昼ご飯を食べる場面があります。登場人物が特別に手配している訳でなくて、幸子が姉の鶴子と話をする程度の事で、旅館での昼食を取っています。
いまでもホテルや旅館内のレストランで「ランチ」として食事をとる事は、施設次第で可能ですが、宿泊客がランチと言うのは余りないと思います。連泊する事も少なくなったろうし、谷崎の頃のサービスは何とも優雅でおっとりしたものだったと思います。
昔は鉄道もおっとりしていて。内田先生は車内の食堂車でお酒を飲むのが好きだったそうです。先生、いつもお酒飲んでいるじゃないですかという突っ込みは兎も角、鉄道が好きな先生が愛した食堂車というものも今はほとんどなく、あったとしてもとても庶民には手が出ない、超高級寝台車か紅葉や桜を楽しむイベント列車の一環くらいしかないでしょう。
■秋津温泉を読んでいます。映画の方は見ていません。奥山の温泉旅館、美しい若女将と、都会から来た傷心の男と言うと大体流れは一個しかない気がしますが、小説の方はおっとりした清澄な色気と言う感じです。
全体、一昔前の温泉地と言えば、本物の芸者さんや大勢のコンパニオンありき、今でもあるか分かりませんが草津や伊香保にはストリップショーがありました。コソコソ開いているのではなく、旅館内で案内されていたり、お土産屋さんの通りに当然の様にあったと思います。
今、そういう歓楽的な面を撤去し、家族やカップル、高齢者や外国人にも楽しんでもらえる、クリーンな温泉地作りに各地が頑張っていますが。やはり客層として有難いのは、大盤振る舞いしていってくれた「男達」だそうです。季節ごとに数十人単位で来て、金を落としてくれるのだから、宿には願ったりでしょう。
確かに女性一人で温泉に行っても、お酒を大量に飲む訳もなく、賭け事もしないだろうし、景色やお湯を楽しむだけでは、お金を落とした事になりません。
そこまで露骨でなくとも、「お一人様宿泊不可」という旅館は今でも珍しくありません。同じ8畳、10畳部屋を一人で使わせても複数で使わせても手間が同じなら、大勢で来てもらった方が宿はいいでしょう。鉄からみで有名な温泉旅館がありまして。気になったので問い合わせたら、お一人様不可でした。 |
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