■大菩薩峠を読んでいます。歴々の作家陣が褒め称えているのをあちこちで聞きました。過去、大ブームがあった事がよく分かります。話は本筋は兵馬の敵討ちのはずですが、実質、諸国漫遊記みたいになっています。舞台は山梨・和歌山だけでも十分だと思いますが、今何故か千葉まで舞台が移りました。
日本版水滸伝と思うと納得できる作りです。ただし水滸伝は「宋江の帰順」という絶対的な目標があるので、やっぱり中華世界だなあと思います。大菩薩峠に行きつく先があるのかないのか、読み終えれば分かるのかなと思います。
■ルーザー様がキンちゃんをもうけたのは、マジックを真似てだろうなと思います。発端はそんな感じで、徐々に高松と自分の子供を結び付けて考える様になってくるルーザー様とか燃えます。
ルーザー様はそんな感じで解釈しても、マジックより上の代は何を考えて男児をもうけたのでしょう。マジックはジャンとの恋愛中?の中でシンタローをもうける事を考え、シンタローとの恋愛中?の中でコタをもうけています。
時期的にそうなるんですが、ライオンパパの頃もそうだったのでしょうか。せめてパパには四兄弟のママに該当する女性がいて欲しく思います。ミツヤは成人しても自分の子供を残していない様ですが、マジックが高校生くらいになったら、そんな気になったろうと思います。
・・・パプワとくり子ちゃんしかノーマルカップリングがいないというのは、本当らしいです。アラシヤマは普通にモテそうだし、ウマ子ちゃんはいい男に恋したと思うので実ります様に。
■ストレートなグンマが見たいです。高松に育てられなくて、マジックの第一子として成人し、今のシンタローくらいの年齢で総帥になったグンマ。ジャンや秘石の介入がなければ、多分見られたでしょう。以下は妄想です。
グンマ総帥
・ガンマ団の経営は純血主義を貫くので、父親の代で激減した一族の生き残りを集めて、人員を確保している。過去の一族の様に人工的に人員を増やそうと従弟のキンちゃんに持ちかけているが、いい返事がない。
グンマ総帥は従弟のキンちゃんがお気に入りだが、彼の乳母みたいな男、ドクター高松は現在仕事がない。一族の血が流れない高松は、キンちゃんやルーザー様の側にいても万年求職状態で、現在は主夫暮らし。ホームセンターの園芸コーナーでバイトして時間を潰しているらしい。ミス・マープルの様な暮らしとも言える。
・グンマ総帥は青の一族の男児にしては珍しい、一般的な身長。小柄な外見に油断して弱そうとか思うと、金糸の髪の間から覗く両目の秘石眼におののく事になる。
・ガンマ団を過去最大規模にのし上げたマジックの息子で、二代目のボンボンだと誰もが思う中、グンマ総帥と会った事のあるものは、口が利けなくなるくらい怖い思いをしたとかしないとか。
・ガタイがいいから怖そうとか、グンマ総帥の怖さはそういう怖さではないと思う。錬金術師的な怖さと言うか、秘石眼というファンタジーな瞳を持ちながら、経営者兼科学者である点が怖い。
・青の一族と言うと男の癖に妖艶とか、プロレスでもしているのかという、両極端な身体的魅力に恵まれている事が多いのだけど、グンマの場合いずれでもない。
・グンマ総帥は。例えるなら知らない外国の街角で見かけた、綺麗な青い目の人形の様に、華奢で人工的で無力そうに見えて、なのに、見ているこちらが全てを見透かされている様な恐怖を与えて来る。 |
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