■行人を読んでいます。一郎の陥っている落とし穴は、人と人は分かり合えるものだとか、人は平等だとかいうイメージ故なのかなと思います。
夫は妻を理解し、妻は夫を理解し。親と子も同様というのは素晴らしい事だと思いますが、多分無理でしょう。特に一郎の場合、漱石と同じ相当のインテリだろうから、既に周囲からその頭脳は浮いていたろうと思います。 尚悪い事に、皆そんな一郎を「気遣って」コソコソする様になります。二郎だけは年の近い同性の家族、多分二郎も帝大だろうから、分かり合えると一郎は思った様ですが、その二郎は兄の一郎の妻を愛しています。
直も、二郎には気さくに話しかけます。一郎の姦通の勧めは彼等には願ったり叶ったりでしょう。しかし何事もなかったと二郎は言います。それは行人が一人称を押し通すスタイルだからであり、実は一郎が看破したように、既に二郎と直は他人じゃなかったのかなと思います。
■親類の結婚式に出席して来ました。ワンピースとパンプスだと、冷え症故に一日寒がる羽目になるので、訪問着スタイルで行きました。
幸いお酒をついで歩く事もなく、可愛らしい新郎新婦を見守り、箸でフレンチを食べる一日でした。(最近はフォークとナイフだけでなく、箸も卓上に常備してあるのが普通らしく実に楽だ。)
全体写真、親類紹介等が終わり、挙式になった時。流れて来たのはミスチルでした。多分ギフトでした。式の新郎新婦の退場シーンもミスチルのHEROでした。自分も好きな曲です。
丁度、式場に行くまでの道のりで、自家用車の中で自分が聞いていたのもミスチルでした。ちなみに、昔個人サイトをしていた時、どうにも辛くなって聞いてたのもミスチルでした。自分にとってミスチルとは、大体辛い時に聞くものであって、程よく三次元の嫌な事を和らげてくれるものです。
挙式の日も、何とも体がしんどくて、半分くらいは原稿のネタ集めくらいの気分でした。案の定式から帰ってきたら、口唇ヘルペスが悪化していて、ヒリヒリ痛いわ、唇がブヨブヨしているわで、早々に寝ました。
しかし。ミスチルの名曲達は、本来そういう自業自得のどん底人間に対して書かれたものではなく、未来ある若い人達が、愛する人と聞くものかもしれないと思いました。自分が好きな漫画やアニメも、自分は作品と一対一の気分で観賞するのがほとんですが、思えば、基本的にお友達と楽しむものなのかもしれません。
とりあえず、皮膚科でもらった抗生剤を飲み、クリームを塗って寝ます。明日は仕事です。 |
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