■日本における「女性」のイメージは、ある大女優さんの演技によるものらしいです。清純さや、まさに日本の母と言える姿を大衆の目に焼き付けた女優さんなのだと聞きます。何故大女優さんの演技を見て楽しむだけでなくて、周囲の普通の女性に似た様なもの強いる人が出て来るのか疑問を感じます。
アニメや漫画をたしなむ時、決して二次元からヒーローは出て来ないものだから、線引きは割とあると思います。
■自分は多分漱石信者ですが。漱石の言う事は納得出来る様で、納得出来ない時が多いです。漱石が最も嫌ったものの一つは欺瞞です。
子供の様な振る舞いを、漱石は愛したらしいです。坊ちゃんの様な感じでしょうか。坊ちゃんの様な悪ガキで、大人になっても人の話を聞かず。学校に就職して、数か月で周囲と問題を起こして、出て行ってしまうとは、爛漫にも程があると思います。(志賀直哉とか、リアル坊ちゃんみたいだが、漱石が怒っても聞かなそう)
漱石なので、小説中に悪玉・善玉をもうける事はあっても、完全な勧善懲悪はあまりありません。あえて言えば虞美人草の藤尾と藤尾母ですが、あれは甲野が卒業してもフラフラし、結婚もせず、年頃の藤尾に夫を迎える努力をしないから、むしろ劇中の悪人は甲野です。
家庭内でもウソ・ハッタリ・デマカセはあると思います。ないと循環していかない部分が大いにあると思います。親子間でどんなに腹の立つ事があっても、「育ててくれてありがとう」と我慢してでも言わないと、面倒になる場合もあるでしょう。素直とか率直とか、もう私には分かりません。
まだ大菩薩峠を読んでいます。話の粗筋はなく、ただ天気が変わる様に、大勢の男女が動き回る話です。話と言う話はありません。なぜここまで物語?が崩壊したのかというと、やはり作家が既婚者なのに「男に妻子はいらない」とか言い出すタイプの方である事も、一因なんだろうなと思います。
一時的なセックスの相手としての女性は欲しくても、その結果子供をもうけたとしても、「男には不要」とか言える人の内面は分かりません。漱石も、漱石自身の考えは分かりませんが、生きていれば嘘もデタラメも言わねばならないのはよく分かっていたでしょう。分かっていて、そんな虚構のない世界に行きたいと切願していたというなら、自分も分かります。 |
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