■全20巻中、10巻目にして、大菩薩峠の面白さが分かってきた気がします。男性キャラの方がメインですが、女性達の方に自分は関心があります。
竜之助の周りの女性は、実に彼にいい様にされています。多分、お雪には彼の子供がいます。父親がいないとお雪は繰り返し言いますが、竜之助の子供だと言い出せないのでしょう。介抱していた男性とそういう関係になった事が、彼女としても信じられないのか、竜之助に父親の義務・責任を求めても無駄だと諦めているのかなと思います。
この作品、全部作家の夢なのかなと思いました。ちょっと古典的な世界で、若い美女にかしずかれ、財産に事欠かず、働かなくてよく。好きな事をしたいだけして、船を作って航海とか夢見て。
■原稿をしていて、もし自分が劇中のキャラだったら、高松とは戦いたくないなと思いました。武士道や騎士道とは無縁の男ですし、勝つためには何でもするでしょう。強い相手と事を構える時は、絶対に負けない方法を練って来るでしょうし、自分より弱い相手と戦う時は、最も労力を使わない方法で来そうです。高松のバトルスタイル・・・・。
・やる気がない 喧嘩自慢、パワー自慢みたいな相手の場合、非常に相手のやる気をそぐだろう、憎らしい態度。高松をかばう訳でないが、古典的な戦術でもある。
・相手をののしる フェアプレイの真逆の態度。仮に相手がプロの戦闘員等だと非常にムカつくだろう。ちなみに「相手をののしる」と言うのは三国志等ではよくある挑発なので、そんなに珍しくない
・弱い訳ではない むしろ怪獣並に高松は強い。医者なので相手を効率よく痛めつける事が出来、意外に筋骨隆々で、腕力等は申し分ない
・戦いが終わると、相手は標本にされる 実際高松の周囲は珍しいタイプの人が多いから、充実したコレクションになるだろう。集める方は兎も角、標本になるのは誰でも嫌だろう
■原稿をしていると、各キャラを自分がどう思っているのか紙の上に出て来ます。気持ちの整理になるのでいい事もありますが、このキャラこうだったっけと悩みだす事も多々あります。
ほとんど原稿に出せませんが、アラシヤマは守備範囲の広いいいキャラだと思います。南国&PAPUWAともに、物語の序盤から終盤まで、かなり美味しい所にいるキャラだと思います。アラシヤマの守備範囲と言うと。
・普通にバトル 普通に強く格好よく、技も派手
・日常パート シンタローやパプワ、リキッドの団欒に混じろうとして、手痛く追い出されるパターンか。アラシヤマは悪い事はしていないと思うが、永遠に団欒に混じれなそうなの何故なのだろう
・秘石関連の深い話 PAPUWAで目覚めたコタに、最初に対面したガンマ団関係者である。アラシヤマは一族の関係者ではないが、上司であるマジックの下にコタを力尽くでも返そうとした根性が素晴らしい。流石刺客。
アラシヤマを自分の原稿で動かせたら、とても南国&PAPUWAらしい本になるだろうなあ、とよく妄想します。 |
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