madeingermany

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...... 2017年07月25日 の日記 ......
■ 謝る   [ NO. 2017072501-1 ]

■高松の詫び状的な話を考えていました。考えていたら、ホーソンの緋文字が浮かんできて困りました。向田邦子の父の詫び状は、女史の実父の横暴さの合間に見えた、娘への愛敬みたいな爽やかな小話です。

緋文字は、姦通して娘をもうけたある女性の話です。最早詫び状でも何でもないのですが、緋文字のヒロイン、へスターの詫びない姿勢をふと思い出しました。ヘスターの場合、謝る相手がいるとすれば「世間一般」だろうから、謝らない事も一理あった様な気がします。劇中で彼女の内面は詳しく語られないのですが、全く恥じてなそうな感じでした。



緋文字ではないですが、高松がマジックに謝る気があったのかと思います。グンマには許しを請う思いがあったと思いますが、グンマには「今まで楽しかったですね」くらい言う、非常識な腹立たしさがあった方が、高松らしいのではと思います。

マジックにカケラも謝る気がなかったからの、一連の高松の行為かなと自分は思います。マジックの手でルーザー様の息子を安全に成人させ、ゆくゆくは財産も地位もルーザー様の息子のものにさせるというプランを遂行するには、ためらいも油断も厳禁でしょう。



あと。高松の嬰児すり替えあっての、マジックのシンタローへの愛なら、高松が形式以上に罰を与えられることはないと思えます。すり替えがないと、シンタローはマジックにパパ〜と言ってくれなかった事になります。

ただルーザー様は高松にお怒りの様で、高松に折檻してから再度亡くなった様です。(ルーザー様の折檻があったから、周囲の高松への反感等が激減したとも言える。怒りやお詫びって、迷惑をかけた・かけられた相手を好きでないと発生しない感情なのかもしれない。)



■謝ると言えば、アニメPAPUWAのシンタローかなと思いました。コタローを、記憶喪失なんかにならないと幸せが感じられないくらい追い込んだのは、主にマジックだとしても、コタローを一番救おうとしたのは南国初期のシンタローだったと思います。

コタローを救おうとして、コタローに殺されて。出てきたキンちゃんが一時的にコタローの「兄」の座を取ってしまったので、シンタローのコタローへの思いは迷走した上に、南国ラストスパートでは消えてしまった様にさえ見えます。




シンタローのコタローへの思いは消えた訳ではなく。自分が皆と血縁でなかった事を知ったシンタローは、マジック、叔父さん達、グンマ、キンちゃんに、愛するコタローを託したのかもしれません。シンタローの家族を信じる心は絶大ですが、余り家族的なホメオスタシスの機能を信じすぎない方がいいと思うのは、オバサンのお節介でしょう。

今度はコタローは、父親だけでなくて、信じた?家族全員に絶望する日が来ないとも限らないでしょう。コタローの目先が島、パプワ達に移ったからいい様なもの、家族信奉主義で成功する人はごくまれだと思います。

シンタローは絶大な権力者のマジックに、血縁のあるなし関係なく溺愛されているというまれな方の男です。(ある意味で)不幸な人の気持ちを、生涯彼は分からないと思います。

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