■小中学校でのいじめの原因は、閉鎖的な環境だとかいう説を読みました。確かに小中は住所で通学先が決定される事が多いだろうと思います。住んでいる場所と生年月日という、たったそれだけの条件で男女が集められ、「みんなとお友達になりましょう」と呼びかけても、無理があるというなら、自分は納得出来ます。
学校は卒業というゴールがありますが、絶対に切れない関係である親子関係は何と呼ぶのでしょうか。美味しんぼで山岡が父親である雄山について、「法的にも無関係」と言う場面がありますが、何かの誤謬だろうと思って読みました。結婚等で名前が変わろうが、国籍を変更しようが、自分の親が誰であるのかは、永遠に変更できません。
これ以上ない閉鎖性、固定性のなか、何が起きるかは各親子間の成熟度によるんだろうなと思います。子供の頃は出身県から出て、羽を伸ばすのが夢の一つなんてのはザラだと思いますが、仮に親が入院したなどとなれば、北海道にいようが、鹿児島にいようが、山岡の言う「無関係」には程遠い事態になるでしょう。
■南国&PAPUWAの原作者の、掲載当時最大の特徴の一つは、「恐れない」事だったのかなと思います。よく言葉に出来ませんが、大胆不敵、常に強気だったという印象があります。
南国&PAPUWAのキャラや物語にもその辺は反映されていて、子供キャラであるコタやパプワが大人であるキャラ、ハレやパプワ、サビに対等に振る舞うあたりは原作者の素だったのではと思います。大人にタメ口だったりするのは、クレヨンしんちゃん的なものであると思うと納得出来ます。子供故の特権で。
パプワの何故か大人びた所、ガンマ団員より強く、南国の劇中でのパワーバランスがある意味パプワ一強だったのは、印象深い点です。大人キャラ代表であるマジックはシンタローへの愛ゆえにがんじがらめですし、権力に近い所にいるハレ、サビも、根は弟キャラなので、マジック以上に大きな決断は出来ません。
PAPUWAでも、グンマやキンちゃんが年かさのサビ、マジック、高松を年齢故に敬遠する場面があります。当時の原作者の年齢がまだシンタローに近かったせいもあるのでしょうが、そうも年齢ばかり自慢のネタにして、今後大丈夫なのかと他人事ながら心配しました。
南国&PAPUWA及び当時の原作者の最大の特徴は、若さゆえの大胆さと言えそうです。悪い事ではありませんし、PAPUWA前半のコタの性格の一部にもなっています。ただしコタの場合、周囲が基本的に年上しかいないので、周囲を年寄り扱いするのはご愛嬌の枠の事だろうなと思っています。
若さという話だと、リキッドの設定に恐怖を感じます。大胆とかいうレベルの話ではなかったです。劇中でたった四年しか時間が流れていないからいいようなものの、不老不死って当事者には悲しみしかもたらさない気がします。原作者最愛のキャラだろうリキッドになんて設定つけるのだろうと、これまた他人事なのに心配しました。
ジャンなんて、サビが年老いて、若く美しく健康な美中年でなくなっていくのを理解出来るのでしょうか。多分出来ないと思います。サビ自身加齢という事実を無視して生きているので、2人のお友達の医者の高松は何か言いたくてならないでしょう。 |
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